切なく哀愁を帯びたメロディを殺伐とした轟音で包み込む、アメリカン・オルタナティブ・ロックの核をなしたバンド、ダイナソーJr.初の公認ドキュメンタリー。オリジナル・メンバーである J・マスキス(G./Vo.)、ルー・バーロウ(B.)、マーフ(D.)の三人の関係性にフォーカスしながら貴重な過去のフッテージを交えてバンドの歴史を描く。J・マスキスとは義理の親族にあたる、ベルリン在住の監督フィリップ・ロッケンハイムが、三人それぞれの正直な証言を引き出し、2005 年以降再集結した現在までを、愛情あふれる視点でまとめあげた。
ストーリー
1984 年、マサチューセッツ州で結成された〈ダイナソーJr.〉は、アメリカのアンダーグラウンドからメジャーシーンまで、80年代末から90 年代のオルタナティブ・ロックの巨大なうねりの中核として活動、しばしの活動休止を経て現在も新たな音楽を生み出し続けている轟音バンドだ。その活動の歴史と音楽業界に及ぼした影響を、オリジナル・メンバー三人の証言に加えて、キム・ゴードン(ソニック・ユース)、ヘンリー・ロリンズ(ブラック・フラッグ)、 ボブ・モールド(ハスカー・ドゥ)、フランク・ブラック(ピクシーズ)、サーストン・ムーア(ソニック・ユー ス)、ケヴィン・シールズ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)など、ダイナソーJr.に近しいミュージシャンたちの証言で補完する。彼らの約30年にわたる軌跡をたどりながら、人間の成長と友情の物語が浮かびあがる。