ビリー・ローズ
Hoop-La_Charters
田舎廻りのサーカスの花形フープ・ラは、裸馬に乗った空中の離れ業を演じたり、道化者の身代わりとなったりしてその日を送っていた。フープ・ラの唯一の保護者たり遊び相手は一座の道化者トードルス老人であった。ある日フープ・ラは貧しき騎手のジョー・マッギーに代わって競馬に出場し大勝利を得た。これを見物し大富豪の子息トニーは彼女に恋をする。その後フープ・ラは自分が金持ちのカーター家の後嗣であることを知り、煩わしい交際社会へ入るのが厭さに名儀だけマッギーの妻となって自由な生活を楽しんでいた。泥酔したマッギーは火を失してサーカスの天幕を焼き、その身も梁に打たれて死んだ。フープ・ラはやがてトニーの誠を知ってその申し出に同意し、父の遺した家に移って新生涯に入ることになった。
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