バーブラ・ストライサンド
Doris
品の悪い娼婦と、まったく芽の出ない作家志望の中年男が知り合うが、環境も言葉も違いすぎ、チグハグで話が通ぜず、そのうえ嘘をつき合って、ますますこんがらがってくるというコメディー。製作は「ファニー・ガール」のレイ・スターク、監督は「チップス先生さようなら」のハーバート・ロス、脚本はバック・ヘンリー、原作はビル・マンホフの舞台劇である。撮影はハリー・ストラドリング、彼の死後、アンドリュー・ラズロがひきついだ。また、音楽はリチャード・ハリガン、演奏はブラッド・スウェット&ティアーズが担当。主演は「晴れた日に永遠が見える」のバーブラ・ストライサンド、「レマゲン鉄橋」のジョージ・シーガル。他にロバート・クレイン、アレン・ガーフィールド、ジャック・サンダルスク、ロズ・ゲリーなど。イーストマンカラー、パナビジョン。1970年作品。
マンハッタンの安アパートに住む作家志望のフェリクス(ジョージ・シーガル)は、毎晩タイプをたたくので隣近所から苦情が絶えない。ある晩、同じアパートに住むドリス(バーブラ・ストライサンド)が男と寝ているのを目撃、双眼鏡で覗いていると、突然ドリスはテレビのボリュームをいっぱいにあげた。そのあまりの大きさに、フェリクスは点数稼ぎにと大家に報告した。アパートを追い出されたドリスはフェリクスの部屋に怒鳴り込み、今晩泊めろという。ところが、眠ろうとするドリスのシャックリが止まらず、フェリクスまで眠れなくなってしまった。一計を案じたフェリクスは、がいこつの衣装を着て驚かしてシャックリを止めようとするが、ドリスはびっくりしてギャーギャーわめき、おかげで2人ともアパートから追い出されるはめになった。やむをえずフェリクスの働いている本屋のマネージャー、バーニー(ロバート・クレイン)のアパートにころがりこんだ2人は、ここでも騒動を起こし、バーニーは頭にきて外へ出てしまう。ドリスはフェリクスをベッドに誘い、2人は結局寝てしまう。翌日別れてからも気にかかるフェリクスは、ゴーゴー・バーでドリスを見つけ出し、連れ出した。ここでフェリクスは見栄を張って学者風な言葉で喋りまくり、ドリスはびっくりして、一生懸命素性を隠そうとするが、本職の娼婦言葉がつい出てしまうのだった。だが、フェリクスにとっては無邪気で可愛い子猫だった。どこへでも連れていき、婚約者の家まで訪問して、もちろん婚約はパァー。行くあてのなくなった2人は、セントラル・パークを歩きながら互いに顔を見合わせた。もう嘘をつき合うのはやめよう--。お互いに理解し合った2人は手をつないで歩き出した。(コロンビア配給*1時間37分)
Doris
Felix
Barney
Dress_Shop_Proprietor
Eleanor
Rapzinsky
監督
脚本
原作戯曲
製作
撮影
撮影
音楽
美術
美術
編集
音楽演奏
[c]キネマ旬報社