監督、撮影
「花はどこへいった」「沈黙の春を生きて」に続く、坂田雅子監督によるベトナムの枯葉剤被害をテーマにした中編ドキュメンタリー。夫の死を契機に枯葉剤の被害を追い始めた坂田監督が、重い障害を抱えた子供たちやその家族ら、枯葉剤被害者の現実を映し出す。坂田監督はベトナムの枯葉剤被害者支援のため、2010年に奨学金制度『希望の種』を設立し、子供たちの教育を支えてきた。
ストーリー
写真家だった夫グレッグが突然他界し、その死にベトナム戦争時に米軍が使用した枯葉剤が関係しているのではと聞かされた妻の坂田雅子は、夫の身に起こったことを知りたい一心でカメラを手に取り、ベトナムへ向かった。戦後30年を過ぎてもなお、そこには枯葉剤の影響で重い障害を持って生まれてきた子供たちと、そんな子供たちを愛し育てる家族の姿があった。それから約20年が経ちベトナムは目覚ましい経済発展を遂げたが、枯葉剤被害者とその家族は取り残されたままである。今でも枯葉剤の影響で重い障害を持つ子が生まれ、その子のケアを担い家計を支えるために進学を断念せざるを得ないきょうだいの姿があった。そして無医村を巡り支援活動をする医師や、アメリカ政府と枯葉剤を製造した企業に対し裁判を起こした元ジャーナリストもいる。いつまでも癒えることのない戦争の傷痕に向き合い続ける人々をカメラは記録する。
スタッフ
撮影
ディディエ・フォンタン
撮影
シルビー・ジャックマン
撮影
ナガヌマ・ヒカリ
音楽
難波正司
編集、構成
大重裕二
サウンドデザイン
小川武
写真提供
グレッグ・デイビス
写真提供
フィリップ・ジョンズ・グリフィス
写真提供
ジョエル・サケット
仏語翻訳、コーディネーター
飛幡祐規
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 2022年
- 製作国
- 日本
- 配給
- リガード
- 初公開日
- 2022年8月20日
- 上映時間
- 60分
[c]キネマ旬報社