テレサ・ライト
Mary_Saunders
日米2少年を主人公に人間の善意と愛情を描いた国際映画。「テーブル・ロックの決闘」のウィンストン・ミラーのシナリオを「デッドロック」のアーサー・ルービンが監督、「悪の世界」のウィリアム・スナイダーが撮影した。音楽は「南部の反逆者」のマックス・スタイナー。主演は、「生きるためのもの」のテレサ・ライト、「テーブル・ロックの決闘」のキャメロン・ミッチェル、「地獄の翼」の少年ジョン・プロヴォスト、日本側から中川達郎少年、藤田進、三宅邦子、灰田勝彦、江川宇礼雄、斎藤達雄、越川秀子など。
2週間前、東京の米国大使館へ転任した両親ソーンダース夫妻(キャメロン・ミッチェル、テレサ・ライト)のもとへ行こうとトニー少年(ジョン・プロヴォスト)はマニラから空路東京へ向った。羽田飛行場にはソーンダース夫妻が今や遅しと息子の到着を待っていた。ところがトニーの乗った飛行機は墜落、生存者の中にも息子の名はなく夫妻は色を失った。が、そのころトニーは海上を唯一ゴム・ボートで漂流していた。やがて少年は日本の漁船に救われた。漁船には田中計(藤田進)町子(三宅邦子)の漁師夫婦と8歳の息子朝彦(中川達郎)が乗っていた。元気を回復したトニーと朝彦は忽ち仲良しになった。船が港に着くと田中夫婦はトニーの救助を警察へ報せに行ったが少年たちはトニーが警察に捕まり両親に会えなくなると勘違いした。トニーに同情した朝彦は両親のいる東京に案内してやろうと決心、2人は家出した。警察からの連絡でソーンダース夫妻は直ちに漁港へ駈けつけたが少年たちが家出したあと。夫妻はトニーが誘拐されたのかもしれないと心配したが、そのころ少年2人は野宿をしたりして東京への道を歩んでいた。ある日、大きな街に来たので東京かと思ってみると、そこは京都だった。そのころ日本の警察も全力を挙げて2少年を捜索していたが、2人は修学旅行の一団に紛れこんだりして京都見物を楽しんでいた。が、少年たちが東京行きと思って奈良行きの列車に間違えてもぐり込んだとき車中のGIが新聞に載っていたトニーの顔から判断して早速警察へ連絡、捜索網は奈良に絞られた。2少年は警察に追われ五重の塔へ逃れたが、切羽詰まり屋根へ出た。進退谷まった2人に下では人間鎖を組み、やっと救助した。駈けつけたソーンダースと田中の両夫妻は息子たちの無事に国境を越えた人間愛を感じ合った。
Mary_Saunders
Dick_Saunders
Col.Hargave
Tony_Saunders
Asahiko
Kei_Tanaka
Michiko_Tanaka
Cap.Hobino
Police Superintedent
Teacher
Hideko
[c]キネマ旬報社