レックス・ハリソン
Charlie
中年の、2人のホモ男同志の愛情(?)を、描いたチャールズ・ダイアーの舞台劇「階段」の映画化。製作・監督は「悪いことしましョ!」のスタンリー・ドーネン。脚色は原作者のチャールズ・ダイアー自身があたった。撮影は「いつも2人で」のクリストファー・チャリス、音楽は「悪いことしましョ!」のダドリー・ムーアがそれぞれ担当。出演は「パリの秘めごと」のレックス・ハリソン、「荒鷲の要塞」のリチャード・バートン、「めぐり逢い(1957)」のキャスリーン・ネスビット。他にビアトリクス・リーマン、スティーブン・ルイスなど。
ロンドンで理髪店を開いて30年になるチャーリー(レックス・ハリソン)とハリー(リチャード・バートン)は、ホモであった。2人には、それぞれ悩みがあった。ハリーの悩みは禿頭病、チャーリーは、女装をとがめられたため、裁判所の召喚をおそれていた。ある日、チャーリーのもとに、先妻から、娘のテレビの仕事を依頼する手紙が来た。そして、娘が訪ねて来る日、チャーリーはハリーに、母親(キャスリーン・ネスビット)とドライブに行けとすすめたが、ハリーの母親は、実は関節炎で足が不自由であることを知っているのだった。そうこうしているうちに、チャーリーが気にしていた召喚状がとどいた。仕方なく、弁護士をやとう金を、養老院にいる母親(ビアトリクス・リーマン)に無心に行ったが、追いかえされてしまった。その後チャーリーは、以前に増してハリーにつらく当たり、2人は何度も喧嘩を繰り返した。特に、チャーリーがつれて来たジャック(スティーブン・ルイス)のことで、彼らは激しくいがみ合った。その時、ハリーが高血圧で倒れるが、チャーリーはちゃんと彼をベッドに寝かせてやるのだった。やがて召喚日が来た。その日も2人は、ハリーのかつらのことで、たがいをののしり合った。そして、チャーリーは1人で店を出て行った。2階から寂しそうに、その姿をながめていたハリーは、チャーリーの後姿に、ある寂しさを感じた。その時、街角で、チャーリーはハリーの名を呼んだ。2~3分後、幸福そうに連れ添って歩く2人の姿が街に見られた。
Charlie
Harry
Harry's_Mother
Charlie's_Mother
Jack
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