和泉元彌
細川持春
1441年(嘉吉元年)に起きた嘉吉の乱、嘉吉の徳政一揆をモチーフにした、和泉元彌主演による時代劇。土倉の高利によって民衆の徳政令発布を求める声が世に溢れかえるなか、世に蔓延る悪行を正すため仮面姿の男“火面(ファイアマスク)”が京の都で暗躍していた。共演は、各種ミュージカルで活躍する坂元健児、「君たちはまだ長いトンネルの中」のなかじままり。監督は「文禄三年三月八日」の秋原北胤。
室町時代、1441年(嘉吉元年)。土倉による高利により、民衆の徳政令発布を求める声は日に日に大きくなり世に溢れかえっていた。一方、世に蔓延る悪行を正すため、仮面姿の男“火面(ファイアマスク)”が京の都で暗中飛躍。その噂は宮中まで上り関白二条持基(小倉一郎)の耳に届く。時の将軍足利義教は権威強化に尽くし政は極めて強硬、次々と消されていく家臣に御家人は恐怖で支配されていた。そんなある日、赤松満祐は結城合戦の祝勝と称し義教、管領細川持之(坂元健児)、三条氏、京極氏らを自邸へ呼び寄せる。しかし、宴が始まるや飛び込んできた武者・安積行秀(林健樹)によって、将軍の首は刎ねられる。この場にいた輩は細川持之を筆頭に火の粉を散らすように逃げ出すが、ただ一人身を呈し将軍を守ろうとした細川持春(和泉元彌)は、腕を落とされてしまう。持春は世を忍び鬱蒼とした山奥へ向かい、今生の暇乞いを告げるのだった。目の見えぬ十声房(スティーブ・エトウ)が持春を介抱するなか、民衆の苦しみと怒りは一縷の望みをかけた徳政令発布の一揆へと向かう。一方、土倉の金光長寿郎(川島正治)に雇われた輩たちは、若い女を置屋へと売りつけ、長寿郎の妻・ぎん(なかじままり)らによる徴収はますます厳しくなっていく。これに業を煮やした近江御前(咲良)は民を集め、徳政令を請願するのであった。そんななか、今世を、火面を、正義を捨てるに至った持春が再び立ち上がる……。
細川持春
細川持之
金光ぎん
安積行秀
近江御前
金光長寿郎
十声房
二条持基