ジューン・キャプリース
Sylvia
「海底の国宝」「ベルベット」等の連続劇を自作自演したジョージ・B・サイツ氏が今度は特作品を製作して、わざわざスペインまで出張撮影をした。氏の対手役は今までの連続劇におけると同じく、マーゲリット・クールトウ嬢で、外に近く紹介さるべき連続劇「空の監視人」でサイツ氏の対手をしているジューン・キャプリース嬢がいる。ニュース誌は「作者、監督、俳優としてのサイツ氏の注意の緻密さが良く窺われて、大規模な興味深い活劇が生み出された」と評している。
物語はスペインに始まる。軍器製造業者リーの娘シルヴィアは父と共にスペインに来た。そして革命党の首領ペドロ・ペゼエを恋し、幼友達のレジノールドという青年を顧みなくなる。ペドロは首に懸賞金の懸かっている悪漢で、彼女に言い寄るのはもちろん正しい恋からではなく、彼女を誘拐して身代金を取ろうがための下心からである。ペドロは総督が閲兵をする日に事を挙げようとしたが、それは彼が捨てた踊り子カルメリタの嫉妬から破れ、彼はレジノールドの操縦する車に身を潜ませて逃れる。レジノールドはシルヴィアの愛する男がペドロであることを知り、彼女の幸福を想って2人を牧師のところへ行かせる。ところがペドロは彼女を自分の率いる悪漢の巣窟へ連れて行く。跡を追ってきたレジノールドはこれを見て赤手悪漢の中へ飛び込んで奮撃突戦、シルヴィアを救け出そうとして危機に陥るが、救助の軍隊が来て助けられ、ギターとセレナーデに幻滅を感じたシルヴィアは米国の快男子の腕に抱かれる。
Sylvia
Reginald
Carmelita
Pedro_Pezet
Don_Jose
Bartholomew
[c]キネマ旬報社