ルシンダ・ディッキー
Kelly
ストリート・ダンサーとジャズダンサーが手を組んで、古い体質のダンス界に挑む姿をクライマックスにした青春ダンス映画。製作はアレン・ドベヴォワースとデイヴィッド・ジート。エグゼクティヴ・プロデューサーはキャノン・グループを主宰するメナヘム・ゴーランとヨーラム・グローバス。監督はミュージカル作家や演出家として知られるイスラエル出身の新鋭ジョエル・シルバーグ。脚本はドベヴォワースとチャールズ・パーカー、ジラルド・スケイフの共同。振り付け・選曲はジェイム・ロジャース。出演はルシンダ・ディッキーと、70年代初めにロサンゼルスの若者を熱狂させた幻のダンスグループザ・ロッカーズのメンバーだったシャバドゥーことアドルフォ・キノーネス、それに彼が率いるジャバ・ドゥ・クルー舞踊団の一員でブーガルー・シュリンプことマイケル・チェインバース、さらにプロのダンサー兼振り付け師のベン・ロキーなど。
ケリー(ルシンダ・ディッキー)はプロのダンサーになるため、コーヒースタンドで働きながら毎日ダンススタジオに通っていた。ある日、ケリーは友達に誘われ、海岸沿いの街ヴェニスヘ出掛けた。そして彼女がそこで見たものは、人々の熱っぽい歓声の中、自在にロッキング・ポッピングする二人の若者オゾーン(アドルフォ・キノーネス)と夕ーボ(マイケル・チェインバース)の姿で彼らの踊るブレイクダンスは彼女にとって全く未知のものであった。彼らのダンスにすっかり魅了されたケリーは、数日後2人を自分のダンススタジオに招いた。スタジオの仲間も最初は怪訝な様子で彼らを見ていたが、2人の自虐的なまでに激しいダンスとリズムにいつの間にかすっかり魅了されてしまった。ところが、インストラクターのフランコ(ベン・ロギー)の出現で素晴らしいダンスは中断された。自らのダンス哲学を頑なに守るフランコは彼らを全く解しようとはせず、2人をスタジオから追い出してしまった。それからしばららくたったある日、オゾーンとターボの2人は、対立するエレクトロ・ロックの連中に勝負を挑まれた。勝負といっても喧嘩ではなく、ダンスのそれである。街一番のダンサーと噂される2人は拒否ずるわけがなく、彼らの挑戦を受けるが、女性を入れた彼らの激しいダンスの前に破れてしまった。一方、ケリーの方は、とあるエージェントに身をあずけ、オーデイションのチャンスを待っていたが心の中ではオゾーンとターボのことが気にかかっでいた。そんなある日、ケリーは2人を訪ねてみた。しかし、勝負に負けた2人は元気がなく、特に兄貴分のオゾーンの落ち込みは激しかった。理由を知ったケリーは、自分にブレイクダンスを教えてくれとたのみ、翌日からターボを交えたハードなトレーニングが始まった。そして、厳しい特訓の末に、見事、エレクトロ・ロックを破るのであった。この話をエージェントにしに行ったケリーは、ミュージカルのオーディションの話を聞き、3人で受けることを思いった。エージェントも乗り気だ。ところが当日になって、主催者側が彼らの受験を認めないと言い出した。フランコの横ヤリが入ったのだった。しかし、そんなことで引き下がる3人ではない。なかば、強引に舞台にあがった3人は、激しいリズムと身をくねらせるブレイクで、会場を一気にエキサイティングなものにしてしまい、審査員の目を釘付けにしてしまった。
監督
脚本
脚本、製作
脚本
製作
製作総指揮
製作総指揮
撮影
音楽、振り付け
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