「熊野から」三部作を監督した田中千世子が、自身も修験に参加しながら撮影したドキュメンタリー。修験道における大峯奥駈けは、熊野~吉野という長大な距離の険しい山地を踏破する。過去の歴史的背景から途絶えていた、奥駈けの道を復興再生させた人々の足跡を追う。落語家・立川寸志が田中千世子原案による新作落語『ダンテ』を披露、ナレーションも務める。「熊野から」三部作に出演した雨蘭咲木子が詩の朗読を担う。
ストーリー
紀伊半島南部の熊野は修験のメッカ。しかし、明治はじめの神仏分離、修験道禁止により修験道の実践が難しくなり、熊野と吉野をむすぶ大峯奥駈けの道が荒廃、七十五の靡(なびき)も不明箇所が出てくる。第二次大戦後には修験道が徐々に復活するが、吉野から南に向かう奥駈けは、熊野までの道が通じておらず、行者たちは途中で引き返していた。消えた道の復興を始めた和歌山県田辺市の前田勇一氏の後を引き継いだ“新宮山彦ぐるーぷ”は木を切り、藪をはらい、道を整備し、宿小屋を建て、吉野~熊野を貫通させる。今も年間を通じ、新宮山彦ぐるーぷは道や水場の整備、宿小屋など施設の補修を続けている。そして、長年、熊野修験復活を祈念していた和歌山・那智山にある青岸渡寺の高木亮英導師は、熊野から吉野に向かう順峯を貫徹する。
キャスト
スタッフ
監督、製作
田中千世子
ナレーション
立川寸志
詩の朗読
雨蘭咲木子
撮影
鈴木一博
撮影
山本大輔
撮影応援
御木茂則
音楽、ドゥドゥク演奏
樽見ヤスタカ
編集
小林由加子
本編集
原みさほ
録音
渡邊丈彦
録音
鈴木健太郎
録音応援
岩丸恒
プロデューサー
田中文人
和讃朗詠
林和伸
挿入曲
福原希己江
能管
藤田六郎兵衛
録音助手
肥前愛理
ミキサー
森史夏
カラリスト
関谷和久
絵画・アニメーション制作
畔蒜多恵子
創作詩
丹野穂乃香
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作品データ
[c]キネマ旬報社