監督、撮影
漫画映画製作から、「砂漠は生きている」「百獣の王ライオン」等の、アニメーション映画手法を活用した記録映画製作に進出したディズニー・プロが、新形式で作った動物映画。1匹の子リスの成長の物語が、ナレイションつきで実際の動物を使って画面に物語られる。セットや特殊技術も使用され、リスの夢の場面が幻想的に画面に表現されたりする。フェリックス・ザルテンの動物小説をラルフ・ライトとウィンストン・ヒブラーが脚色し、N・ポール・ケンワージー・ジュニアとラルフ・ライトが共同監督した。撮影は、N・ポール・ケンワージー・ジュニア、ジェエル・コールマン、ウォルター・パーキンス等9人のキャメラマンの共同。合衆国森林管理局、魚類・野性動物管理局、ユタ州魚類・狩猟管理局が製作に協力している。音楽ポール・スミス。製作ウィンストン・ヒブラー。日本版台本・田村幸彦、解説・村上冬樹。テクニカラー・スタンダードサイズ。1957年作品。
ストーリー
子リスのペリは、家族といっしょに森の奥の松の木に巣を作って住んでいる。ある日、父リスがテンの襲撃から、家族の生命を守るために犠牲となって死んだ。母リスはそのスキに子リスたちを安全な場所に移すことができた。日光の暖かい枝の上で、やがて母リスによる、子リスたちの枝を伝わって歩く訓練がはじまる。ビーバーは樹木で池にダムを作る方法を、ヤマネコやスカンクは獲物のとりかたを、それぞれ子どもたちに教える。夏がきて、幼い動物たちは成長した。そしてペリは、再び母や兄妹たちを、テンの襲撃によって失うという悲しいめにあった。やっと小川を泳ぎこえて、水をきらうテンから逃れた彼女は、そこで勇気のある若リス、ポロに会った。ヤマネコに追われたり、イタチに襲われた危難を大タカの襲撃で助けられたりしながら、秋がすぎて冬がきた。氷が作った細い橋を渡って、ペリを襲おうとしたテンは、冷い水の中に落ちて失敗した。巣の中でペリは、幻想的な森の生活の夢を見る。春が再びやってきた。パリとポロは互に愛の鳴声をかわす。山火事の炎も2匹の間をさくことはできなかった。焼けて倒れた木を伝って、2匹を襲ったテンが目まぐるしい追跡で彼等を捕えようとする。しかし、危機の寸前に大ヤマネコの鋭いツメが、テンを連れさった。ポロの元気な姿をみて、ペリは力いっぱいに幸福な鳴声をはりあげた。
スタッフ
監督、脚色
ラルフ・ライト
原作
フェリックス・ザルテン
ナレーション
村上冬樹
製作、脚色
ウィンストン・ヒブラー
撮影
ジェエル・コールマン
撮影
ウォルター・パーキンス
撮影
William Ratcliffe
撮影
ジェームズ・R・サイモン
撮影
John P. Hermann
撮影
デイヴィッド・メイヤー
撮影
Warren Garst
撮影
Roy Edward Garst
音楽
ポール・J・スミス
編集
Jack L. Atwood
特殊効果
ピーター・エレンショー
字幕
田村幸彦
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社