長年にわたり映画やドラマの撮影現場で愛され続けてきた伝説の弁当屋『ポパイ』にフォーカスした異色ドキュメンタリー。ロケ撮影の定番の朝ごはん、ポパイのおにぎり弁当ができるまでの工程や、制作部による影の努力などを、様々なスタッフの証言を交えて映し出す。ナレーションを女優・歌手の小泉今日子が担当。沖田修一、黒沢清、瀬々敬久、樋口真嗣、山下敦弘といった映画監督たち、美術の磯見俊裕、俳優の内藤剛志など映画・ドラマに関わる様々なスタッフが出演。
ストーリー
40年近く続く老舗の弁当屋『ポパイ』のおにぎり弁当は、見た目はごくシンプルだが、ある種の中毒性をもって映画スタッフや俳優たちに熱狂的に愛されている。東京都練馬区に店を構えるポパイは、先代社長が東映大泉撮影所に知り合いがいたことから弁当を卸すようになった。映画やテレビ番組のロケ隊に朝ごはんを届けるため、毎日深夜0時からごはんを炊き、少数精鋭で手作りの弁当を作っている。そして配送車に積まれた弁当の大半は、ロケ隊の集合場所である早朝5時の新宿へと運ばれてゆく……。とある現場でロケ弁当の采配をしているのは、制作部に入ったばかりの若手スタッフ・竹山俊太朗。脚本家を夢見て助監督として働いていたが、いまは制作進行として撮影隊の世話に奔走する。そんな彼に目をかけているベテランの制作部スタッフ守田健二は、人生の大半を過ごした映画の世界から身を引く日、終わりの気配を感じていた……。それぞれが仕事に託す想いと、限られた時間。そして次の世代へと継承されていく映画の未来。撮影現場スタッフやポパイの従業員たち、それぞれの人間模様から、映画制作の知られざる一面が見えてくる――。
スタッフ
監督、撮影、編集、企画
志子田勇
ナレーション
小泉今日子
製作
由里敬三
制作統括
阿部浩二
音楽
yojikとwanda
録音
百々保之
プロデューサー
飯塚信弘
ポスター絵画
伊藤ゲン
整音
松本理沙
撮影協力
芦澤明子
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]ジャンゴフィルム
[c]キネマ旬報社