ジャズ史上に残る名ピアニスト、オスカー・ピーターソンの人生に迫るドキュメンタリー。順風満帆に映る音楽人生と、明るく魅力的なピアノスタイルの裏には、黒人としての差別との戦いがあった。彼に影響を受けた有名ミュージシャンや家族の貴重な証言も収録。ビリー・ジョエルやクインシー・ジョーンズなど、人気ミュージシャンが証言者として登場。
ストーリー
ジャズ史上最も偉大で人気のピアニストのひとり、オスカー・ピーターソン。陽気なキャラクター、聴く者をハッピーにするリズムとハーモニー、そして誰もが憧れる明快で魅力的な音質と超絶技巧。ルイ・アームストロングは、彼を“4本の手を持つ男”と呼んだという。日本でも『プリーズ・リクエスト』をはじめとする名盤の数々で知られ、来日公演も果たし、ジャズファンからアーティストまで、その影響と愛を口にする。しかし、その順風満帆に映る音楽人生と、明るく魅力的なピアノスタイルの裏には、黒人ゆえの長きに渡る差別との戦いがあった。1962年にオスカーが作曲した『自由への賛歌』は、1960年代公民権運動の賛歌になり、その音楽的、社会的影響は分断の続くアメリカで今もなお響き渡っている。1993年、68歳で脳梗塞を発症。ピアニストとしては終わりかと思われたが、懸命のリハビリで奇跡の復活を遂げ、2004年には来日を果たすほどに回復した。本作では、差別との闘い、病気と復活までの困難な道のり、家族愛について、多数の本人へのインタビューを収録。さらに、ピーターソンが多くの人々にリスペクトされ続ける理由を、ジャンルと世代を超えて彼の音楽に影響を受けてきた、ビリー・ジョエル、クインシー・ジョーンズ、ラムゼイ・ルイス、ハービー・ハンコック、ブランフォード・マルサリス、ジョン・バティステらスター・ミュージシャンが語り尽す。妻や娘など家族によるその旅立ちまで、晩年の貴重な証言も収録し、彼の知られざる強さと魅力に迫る。
スタッフ
監督、製作、製作総指揮
バリー・アヴリッチ
製作
マーク・セルビー
製作、製作総指揮
ランディー・レノックス
製作総指揮
ジェフリー・ラティマー
撮影
ケン・ヌ
美術
ジョシュ・シンクレア
編集
ニコラス・クライマン
音楽監修
マイケル・パールマッター
字幕