2020サンダンス映画祭で審査員特別賞に輝いた異色ドキュメンタリー。オスロのギャラリーから2枚の絵画が持ち去られた。やがて犯人は逮捕されるが、絵を盗まれた画家は動機が気になり泥棒の男に接近、彼をモデルに絵を描き始める。そんな2人の3年間の交流を見つめる。監督はNetflix『イベリン:彼が生きた証』のベンジャミン・リー。
ストーリー
チェコの画家バルボラ・キシルコワはオスロに移住したばかりの頃、彼女の絵画を展示していたギャラリー・ノーベルから、2人の男が白昼堂々とギャラリーに侵入し、絵画2点を持ち去ったという知らせを受けた。バルボラは盗まれたことへの怒りよりも、「なぜ私の絵を盗んだのか」という困惑と疑問を抱く。盗まれた2作品は『クロエとエマ』と『白鳥の歌』。どちらも4×6フィートもの大きさの魅力的なリアリズム絵画だった。泥棒たちは慎重に200本以上の釘を抜き無傷で取り外し、絵をフレームから外して持ち出していた。専門家でさえ1時間はかかる作業である。バルボラは大切な2枚の絵を取り戻したいという一方で、泥棒たちのことが気になっていた。その後、防犯カメラの映像によって泥棒たちは逮捕されるが、絵画は行方不明のまま。そこでバルボラは、逮捕された泥棒の1人、カール・ベルティルという名のタトゥーだらけの男の裁判を傍聴することに。犯行当時、ベルティルはドラッグをやっていて、絵を盗んだ後は何も覚えていないと言う。だがその後、オスロのレストランで再会した時、ベルティルはバルボラに「絵が美しかったから盗んだ」と告白する。ベルティルの言葉はバルボラの心を掴み、彼女を危うい芸術的体験の誘惑に駆り立てる。バルボラはベルティルをモデルに絵を描き始める。ベンジャミン・リー監督はそんな2人の親交を3年間にわたって撮影することになる……。
キャスト
スタッフ
監督、撮影
ベンジャミン・リー
製作
イングヴィル・ギスケ
製作総指揮
モーガン・ネヴィル
撮影
クリストファー・クマール
音楽
ウーノ・ヘルメション
編集
ロベルト・ステンゴード
音響デザイン
スヴェン・ヤコブセン
整音
シモン・エレゴーア
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Kunstneren og tyven
- 製作年
- 2020年
- 製作国
- ノルウェー
- 配給
- MadeGood.films
- 初公開日
- 2024年11月9日
- 上映時間
- 106分
- 製作会社
- Medieoperatorene=VGTV=Tremolo Productions
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]キネマ旬報社