マリア・ルキャノヴァ
Daughter
息が詰まるような停滞感で覆われたロシア辺境を舞台にした、父と娘のロードムービー。移動映画館を営みながら日銭を稼ぎ、荒涼とした風景が続くロシア南西部の辺境の地を旅する寡黙な父と思春期の娘。母親の不在が二人の緊張した関係に影を落とし……。ドキュメンタリー出身の新鋭イリヤ・ポヴォロツキー監督が、東欧の民話を基に、先の見えない旅路を行く父と思春期の不安を抱える娘を描く。2023年第76回カンヌ国際映画祭監督週間部門にセレクトされ、同年のカンヌ国際映画祭で上映された唯一のロシア映画。ロシアによるウクライナ軍事侵攻が本格化する前の2021年秋に撮影された。
ロシア南西部、乾いた風が吹きつける険しい山道を、16歳の娘と寡黙な父を乗せた古いキャンピングカーが行く。二人は移動映画館を営みポルノ映画の海賊版DVDを密売して日銭を稼ぎながら、北へ向かって旅をしていた。母親の不在が二人の緊張した関係に影を落とし、車内に重苦しい沈黙が漂う。各地で人々と束の間の交流をしながら、どこまでも続く荒涼とした地を行く旅の末にたどり着いたのは、世界の果てのような荒廃した海辺の町だった。娘は先の見えない放浪生活から抜け出すため、ある行動に出るが……。
監督、脚本、製作、編集
製作
製作総指揮
製作総指揮
撮影
音楽、編集、音響
音響
クリエイティブプロデューサー
日本語字幕
[c]キネマ旬報社