2016年よりパリ・オートクチュール・ファッションウィークに公式ゲストデザイナーとして参加する中里唯馬に1年間密着したドキュメンタリー。ファッションが抱える大きな社会課題に向き合い、最先端技術とのコラボし新しい衣服づくりの可能性に挑む姿を撮る。監督は、数々のCMやミュージックビデオなどの映像作品を手がけ、劇映画「生きてるだけで、愛。」やドキュメンタリー「太陽の塔」でメガホンを取った関根光才。アフリカ・ケニアへ同行すると共にショーの裏側にも密着し、ファッションだけではない、中里唯馬という人物にフォーカスする。
ストーリー
2009年に自身の名を冠したファッションブランドYUIMA NAKAZATO(ユイマ ナカザト)を設立したデザイナーの中里唯馬は、2016年よりパリ・オートクチュール・ファッションウィークに公式ゲストデザイナーとして参加し、継続的にパリで作品を発表。数々の世界で活躍するアーティストともコラボレーションを果たしてきた。そんなファッション界の先端を走る中里は、生み出された衣服がどこに行き着くか知るため、衣服の最終到達点といわれるケニアへ。そこでゴミの最終処分場、たちこめる異臭、川に流れる古着、現地の人々の生活など、世界中から衣類のゴミを押し付けられ気候危機に晒されているケニアの現状とファッションの現実を目の当たりにする。絶望した中里は、自分がこれまでデザイナーとして発表してきたことに自問自答していく。そして、セイコーエプソン株式会社の協力により最先端技術とのコラボレーションを見出し、新素材生地とデジタル捺染を融合した新しい衣服づくりの可能性に挑戦し、未来のファッションに向き合っていく。