ママ、泣かないで
ママ、泣かないで
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ママ、泣かないで

1983年10月15日公開
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白血病に冒され余命いくばくもない7歳の子供が、自ら死を選ぶまでの母や周囲の人々との心の交流を描く。製作は元日活女優で、アメリカに渡って「ピラニア」「ヤング・アメリカン」など5本の映画を手掛けたチャコ・ヴァン・リーウェン(筑波久子)、監督は卜ーマス・フラッド、脚本は実話に基づいてベイヤード・ジョンソンが脚色、撮影はティモシー・サーステッド、音楽はクリストファー・ストーン、主題歌は榊原郁恵が歌っている。出演はジョン・スニー、テレンス・オコーナー、デイキシー・ウェード、ハーバート・ラッドレーなど。日本版字幕は宍戸正。イーストマンカラー、スタンダード。1983年作品。

ストーリー

6歳になるジュリアン(ジョン・スニー)は、母ジュリー(テレンス・オコーナー)とスペインからジュリーの実家のあるロサンジェルスに帰って来た。スペインの外交官である父エドアルドとジュリーの間に深い溝ができてしまったからだが、ジュリアンにとってアメリカでの新しい生活は楽しかった。可愛い孫をむかえて祖父母のロバートとルイーズは手ばなしで喜んだ。幸せいっぱいの日々が続いた後、突然、激痛がジュリアンの首を襲った。重症の白血病だった。その日からジュリアンは、薬漬けの化学療法で白血病と闘うことになった。7歳の誕生日に、なつかしい父エドアルドがジュリアンに会いにスペインから飛んで来た。すっかり元気になったジュリアンはある日、牧童頭からプレゼントされた白いポニーを追って森の中に入った時、奇妙な老人と会った。2人は魔法の園のような森の中で、神秘的な次元で心の交流を続けるようになった。やがて、ジュリアンは、わずか7歳になったばかりだというのに、人間の生と死、そして再生について驚くほどの深い洞察力を持つようになっていた。病状は再び悪化した。混濁するジュリアンの意識の中で、少し前に亡くなった祖父ロバートの声が聞こえた。「ジュリアン、こっちへ来ないか?」。一時的に恢復はしたものの、やがて医師団はジュリーに「もはや打つ手がなくなった」と最後通告をした。しかしその間も、ジュリアンは陽気だった。クリスマス。ジュリアンは「パパ、僕はいつの日かスペインの丈夫な子供に生まれかわって戻ってくるよ。だから悲しまないで」と悲しむ父に訴えるのだった。その日が近づいて来た。今やジュリアンの生命は酸素吸入器で維持されていた。「ママ、もうお約束の時間」が来たんだよ。酸素吸入器をはずして…」。ジュリーは酸素吸入器のバルブに手をのばし、幼い息子の頬に深い別れのキスをした。ジュリアンに再び天使のような微笑みが浮かんだ。(東宝配給*1時間47分)

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作品データ

原題
Forever and Beyond
製作年
1983年
製作国
アメリカ
配給
東宝東和
初公開日
1983年10月15日
製作会社
チャコ・フィルム作品


[c]キネマ旬報社