“平和と音楽と愛の3日間”--ウッドストックの40万人の狂宴のドキュメント。製作はボブ・モーリス、監督はマイケル・ウォドレー、監督助手はマーティン・スコセッシ、セルマ・スターンメイカー、主要カメラマンはマイケル・ウォードレー、デイヴィッド・メーヤーズ、リチャード・ピアース、ドン・レンザー、アル・ウェルゼイマー、編集監督はマイケル・ウォドレー、セルマ・スクーンメイカー、マーティン・スコセッシがそれぞれ担当。参加歌手はジョアン・バエズ、ジョー・コッカー、カントリー・ジョー&ザ・フィッシュ、クロスビー・スティル&ナッシュ、アーロ・ガスリー、リッチー・ヘヴンス、ジミ・ヘンドリックス、サンタナ、ジョン・セバスチャン、シャナナ、スライ&ファミリー・ストーン、テン・イヤーズ・アクター、ザ・フーなど。そして40万人の美しき若者たち。テクニカラー。1970年作品。
ストーリー
1969年8月15日から3日間、ニューヨーク郊外ベセルの丘で、ニュー・ロックの人気アーチスト多数が出演して、愛と平和と音楽の祭典が開かれた。これが世界の注目を浴びたウッドストック音楽祭である。この一大ハプニングの企画者は、当時24歳の大富豪の御曹司ジョン・ロバーツ。彼はこの企画に10億円の財産をポンと投げ出した。音楽会の開催当日、ウッドストックに集まった若者は、予想を大幅に上回って40万人。遠くアラスカ、ハワイからも、自由と陶酔を求める若者たちが集まってきた。この群集の混乱をさけるため、現代アメリカのニュー・ロックのアイドルたちは、次々とヘリコプターで会場に運ばれた。アーロ・ガスリー、ジョアン・バエズ、ジミ・ヘンドリックス--等々、彼らは叫ぶがごとく、泣くがごとく、昼夜ぶっ通しで歌い、演奏をつづけた。死者3人、病人5千人、出産2件を記録しながらも、アーチストと観衆が真の意味でひとつにつながりながら、ともに歌い、ともに踊った。若者たちの多くは、身につけている衣服を次々と脱ぎ、ある者は全裸になって、自然の大きな抱擁に身をまかせていた。現代の若者たちを縛りつける、あらゆる慣習、偏見はそこにはなかった。あるのは平和と音楽と、かけがえのない愛の姿であった。音楽はやむことなくウッドストックの森にあふれ、平和の叫びは若者たちに躍動の翼を与え、緑と光の中で、裸のままの愛が、生きていることのたしかさを感じさせていた。人なつっこい笑顔--語りあう唇の美しさ--ゲームに興じる溌剌とした肢体--みんなかけがえのないものばかりだった。悲しみの歌も、そこでは空の遠くかなたに、しみ透るように消えていってしまった。おりからの風雨の中でも、泥と食料難の3日間、若者たちは、歌から芽ばえた連隊感をもって、平和を謳歌した。それは体制内に出現した輝ける自治体であった。今、アメリカのジャーナリズムは、若者の代名詞として“ウッドストック・ゼネレーション”という言葉を使っている。(ワーナー配給*2時間55分)
スタッフ
監督、カメラ、編集監督
マイケル・ウォドレー
製作
ボブ・モーリス
カメラ
デイヴィッド・メーヤーズ
カメラ
リチャード・ピアース
カメラ
ドン・レンザー
カメラ
アル・ウェルゼイマー
編集監督、助監督
セルマ・スクーンメイカー
編集監督、助監督