ダドリー・ムーア
Arthur_Bach
莫大な遺産相続を棒にふって愛する女性の許に走る放蕩息子を描くラブ・コメディ。製作総指揮はチャールズ・H・ジョフィ、製作はロバート・グリーンハット、監督・脚本はこれがデビューのスティーブ・ゴードン、撮影はフレッド・シュラー、音楽はバート・バカラックが各々担当。出演はダッドリー・ムーア、ライザ・ミネリ、ジョン・ギールグッド、ジェラルディン・フィッツジェラルド、ジル・エイケンベリー、バーニー・マーティン、スティーブン・エリオットなど。
ニューヨークの大富豪の御曹子アーサー・バック(ダドリー・ムーア)は、何不自由なく暮らす独身貴族。忠義で教養ある執事のホブスン(ジョン・ギールグッド)や祖母のマーサ(ジェラルディン・フィッツジェラルド)らの厳しい目が絶えずつきまとうが、遊びの方は結構うまくやっている。ある朝、父親に呼びつけられたアーサーは、突然ある大富豪の娘との結婚を命じられた。その娘とはスーザン(ジル・エイケンベリー)。もし逆らえば総額7億5千万ドルにのぼる財産相続権を与えないという。巨額をフイにすることはできないと覚悟をきめたアーサーだが、スーザンに贈るダイヤの指輪をマーサから受け取ったときは、何とも空しさを覚える彼。そんな気分のままショッピングに出たアーサーは、ある高級メンズ・ショップでシャツの万引きの罪で問われているリンダ(ライザ・ミネリ)という娘を救った。女優志額の彼女は、失業中の父に盗んだタイをプレゼントしようとしていたのだ。その純粋さに惹かれたアーサーは初めて恋する自分に気がついた。しかし、1度はスーザンとの結婚破棄を決意し、ホブスンやおばあさんにそのことを告げるが、いざスーザンと会うと指輪を渡してしまう彼。一方、ホブスンはリンダに会い、婚約パーティに来てくれと、その日に着るためのドレスをおいていった。そしてそのホブスンが入院した。彼はガンだったのだ。彼は、死の直前、アーサーにリンダと結ばれるようにと言い残していった。アーサーは、リンダをつれて教会へ行くが、そこにはスーザンの父ジョンソン(スティーブン・エリオット)が待っていた。アーサーにナイフをふり上げるジョンソン。無一文になってもよいといって昏倒するアーサー。それを気づかうリンダの様子をみたおばあさんは、全てをのみこみ、リンダといっしょになりたいというアーサーに同意を示し、遺産金額も彼に譲り渡すことを約束するのだった。
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