![石川真生](/img/common/temporaryImage.png)
戦後復興の時代に建てられ、2022年4月に経営者である館長の急逝によって72年の歴史に幕を下ろした映画館・首里劇場を、沖縄を代表する写真家・石川真生が、劇場の持つ風格、わびしさ、染みついた歴史を記録で残そうと写真を撮影。 石川が老いと病を抱えながら撮影する様を、本作監督の真喜屋力が追いかけたドキュメンタリー映画。
ストーリー
1950年に建てられた木造の映画館・首里劇場。戦後復興の中で生まれたこの劇場は、個人経営であったが地域文化の中心として大いに賑わい、時代を経て映画が斜陽産業になった1980年代以降は、成人映画専門館として生き延びた。三代目館長の金城政則は、老朽化した劇場を引き継ぎ、20年近く守り続け、そして2021年、名画座への回帰をはかり話題となるが、金城館長は翌年、癌のために急逝。劇場は閉館となり、解体の日を待っていた……。そんな首里劇場に、写真家の石川真生がやって来る。病を抱えながらも精力的に活動を続ける石川は、かつて沖縄芝居の劇団に同行して沖縄のあちこちにあった劇場を取材した経験もあり、この滅びゆく沖縄最後の木造劇場にも興味を持ったのだ。そんな石川真生の物語と並行し、亡くなった金城館長の甥・金城裕太が、館長の自宅で家族の歴史を語る。それは、人々で賑わい、華やかだった頃の首里劇場ではなく、成人映画館を営むとある家族の楽しかった日々の思い出だった。首里劇場の近くで育ち、館長とも交流を深めながらたびたび劇場でのイベントを開催してきた平良竜次は、閉ざされた劇場を後世に伝えるための内覧会ツアーのガイドを務めた。成人映画の女優で映画監督のほたるは、劇場に残る積み上げられたポスターを丁寧にめくり、自らが関わった映画タイトルを探しながら劇場の歴史をたどる。かつて福岡の成人映画館・オークラ劇場で映写技師をしていたミュージシャンのとんちピクルス松浦浩司は、惜別の思いを込めて首里劇場のステージで歌い始める……。やがて石川は、踊り子の牧瀬茜を撮影モデルに招く。ストリッパーとして日本各地の劇場を渡り歩き、その栄枯盛衰を見てきた牧瀬のパフォーマンスは、解体目前の首里劇場に最後の華やかな煌めきを与え、石川はその姿に何度もシャッターを押すのだった。そんななか、劇場解体の日が近付いてくる……。
スタッフ
監督、製作、撮影、編集
真喜屋力
ナレーション
木村あさぎ
音楽監督、演奏
上地gacha一也
音楽録音
森脇将太
制作進行、宣伝
林恭子
宣伝デザイン
平井晋
劇中歌
タテタカコ
劇中歌
とんちピクルス
エンディング曲
まきやしほ
エンディング曲
kgk
演奏
川崎巽也
演奏
城間和広
ドローン撮影
平良竜次
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 映倫区分
- PG12
- 製作年
- 2024年
- 製作国
- 日本
- 配給
- ムービー・アクト・プロジェクト
- 初公開日
- 2025年
- 上映時間
- 90分
[c]キネマ旬報社