マイケル・ケイン
Charlie
とてつもないスリルとユーモアの中に現代の亀裂をのぞかせる異色作。監督は「密室」のピーター・コリンソン、トロイ・ケネディ・マーティンが脚本を担当。カメラはチック・ウォーターソン、ロニー・マース、ウォリー・バイヤット、音楽は「失われた男」のクインシー・ジョーンズが担当した。製作は「ナック」のマイケル・ディーリー。出演は「空軍大戦略」のマイケル・ケイン、「夕なぎ」のノエル・カワード、「殺しのビジネス」のラフ・ヴァローネ、「湖愁」のロッサノ・ブラッツィ。その他マーガレット・ブライ、ベニー・ヒル、トニー・ベックリーなど。カラー、パナビジョン。1969年作品。
チャーリー・クローカー(マイケル・ケイン)はケチな泥棒だ。2年の刑を終えた彼は、大泥棒のブリッジャー氏(ノエル・カワード)などに見送られて出所した。シャバに出たチャーリーは、まずローナ(マーガレット・ブライ)を初め、数人の女のコに囲まれて2年間の垢を洗い落とした。そして、ゴキゲンなアストン・マーティンを引き取りに出かけた。車のボンネットの下には、最後の仕事で得た現ナマがかくしてあった。次の仕事は前代未聞の大仕事だ。マフィアに殺されたベッカーマン(ロッサノ・ブラッツィ)の残した仕事で、イタリアのトリノで4百万ドルの金塊をいただこうという寸法。女王陛下のために、中国からイタリアに運びこまれる金塊を。チャーリーは、まだムショにいるブリッジャーの助けを借りて、イギリスで襲撃隊を組織した。コンピューターに強い奴、車の運転に強い奴。一行はセント・バーナード峠でマフィアのリーダー、アルタバーニ(ラフ・ヴァローネ)におどしをかけられたが、何とかトリノにたどりついた。夜のうちに全市を停電させ、交通管制センターのコンピューターのプログラムを混乱させる。やがてトリノ空港に金塊が到着。襲撃隊は、交通マヒに乗じて装甲車から金塊を奪った。そして、イタリア特有のアーケードや広場を利用して、車をブッとばした。トリノ警察もマフィアも、指をくわえているばかり。首尾は上々。ところが、金塊を運ぶバスが断崖で道路からハミ出してしまった。サア大変。金塊の重みでバスはシーソーのように揺れ出した。その時、チャーリーが胸をたたいて言ったのである。「俺にまかせておけ、名案がある」と。(パラマウント配給*1時間41分)
Charlie
Mr._Bridger
Lorna
Professor_Peach
Freddie
Altabani
Beckerman
監督
脚本
製作
撮影
撮影
撮影
音楽
[c]キネマ旬報社