片岡仁左衛門
美濃部伊織
歌舞伎を高性能カメラで撮影し映画館で上映する『シネマ歌舞伎』シリーズの1本。森鷗外の短編小説を基に、多くの歌舞伎狂言を遺した劇作家・宇野信夫が作・演出を務めた舞台を映像化した。江戸に住むおしどり夫婦の伊織とるん。伊織は1年間単身京都で勤めをすることになり、再会を誓い別れるが……。出演は「シネマ歌舞伎 桜姫東文章」の片岡仁左衛門と坂東玉三郎。初々しい若夫婦時代から37年後の老夫婦姿までを時にコミカルに、時に物悲しく演じ分け、時の流れをしみじみと描き出す。
江戸に住む美濃部伊織(片岡仁左衛門)と妻・るん(坂東玉三郎)は評判のおしどり夫婦で、子どもも生まれ幸せに暮らしていた。そんな矢先、伊織は喧嘩で負傷した義弟・久右衛門(中村鴈治郎)に代わり、1年間単身京都で勤めをすることになる。ふたりは翌年の桜が咲くころに再会を誓い別れるが、京でふとした弾みから同輩の下嶋甚右衛門(中村勘三郎)を斬った伊織は越前にお預けの身となり、江戸へ帰ることができなくなってしまう。それから37年後、伊織は罪を許され、るんとの再会の日を迎える……。
美濃部伊織
伊織妻 るん
宮重久弥
久弥妻 きく
柳原小兵衛
山田恵助
石井民之進
戸谷主税
弟 宮重久右衛門
下嶋甚右衛門
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