エミリー・スティーヴンス
Rosalie_Allen
清い恋の神聖を破ることはできないと訓えるこの1篇は、劇的興味の豊かな筋を持っている。メトロ映画で紹介されたエミリー・スティーヴンス嬢がショーマー・ロッス映画に移ってからの第1回作品である。エイブラハムショーマー氏の原作及び監督になったもので、相手役は新顔のアール・シェンク氏とミュリエル・オストリッチ嬢である。
ロザリー・アレンはライオネル・ブルックスという青年を窮境から救い、心をこめて立派な男に仕立て上げた。ブルックスの感謝の念はやがてロザリーに対する愛と変わった。そして2人は結婚の約束までしたのであったが、レイ・バルトンという美しい女が彼の生活に入って来てからは、今までブルックスの心に燃えていたロザリーに対する恋の炎は消え失せた。これを知ったロザリーの悲しみは如何ばかりであったろう。ブルックスとレイとの恋は永く続かなかった。失恋の傷手を前の恋人ロザリーによって慰めんとした時、すでに彼女は情あるポール・ダンカン博士の妻であった。ブルックスの失望と苦悩の悶えは死によって初めて救われた。
Rosalie_Allen
Ray_Palton
Jessie_Hall
Julio_Duncan
Lionel_Brooks
Robert_Hall
Richard_Palton
[c]キネマ旬報社