ウィンダム・スタンディング
Bruce_Calhoun
モーリス・トゥールヌールがラスキー社において「宝島(1920)」の前に製作した怪奇活劇で、かのタイタニック号に乗り込んでいたため独艇の犠牲となってしまったフランスの文豪ジャック・フートレル原作の同名の小説から脚色したものである。主役は「日没の悲歌」などに主演したシルヴィア・ブリーマーと、「古今サロメ」「世界の薔薇」出演のウィンダム・スタンディングである。
マイ・レイディース・ガーターと呼ばれる14世紀時代からある名門の家に伝わる勲章は、今は博物館の箱の中に納められてあった。一夜それは「鷹」という稀代の凶賊の盗み去るところとなった。鉄道会社長ハミルトンの娘ヘレンはキーツ・ゴーントという男と恋仲で、一夜駆け落ちしようと準備していた。探偵のメレディス、デキスターの2人に追われた「鷹」は計らずヘレンの窓下に身を忍ばせたが、ヘレンは彼を恋人と信じて大切の宝石類を手渡した。「鷹」はこれを持って逃げ去り、かえってゴーントが捕らえられてしまう。ヘレンはブルース・カルホーンという青年と知り合いになるが、彼は素性不明で、時折は怪しい素振りさえも見られるのであった。「鷹」はある銀行へ盗みに入ることを探偵の元へ予告してきた。厳重なる探偵の警戒裡に彼は見事銀行の金庫を破って逃げ去った。ブルースは探偵につけ回されるが、結局彼が米国秘密探偵の一員であること、「鷹」とはヘレンの元へ度々出入りするヘンリー・ヴァン・ダーブという男であることが分かり、悪人は捕らえられブルースはヘレンと結婚する。
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