ユーコンの叫び
ユーコンの叫び
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ユーコンの叫び

1938年公開
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ストーリー

女流作家ジーン・ウィリアムスは小説の材をとるために北アラスカに来てトペック村に滞在した。この地方には獰猛な狼が棲んでいて時々付近を荒すことがある。狼群のリーダーとも称すべき1匹の半狼犬を原住民は「稲妻」と呼んで非常に恐れていた。極地の冬がやって北のでこの地方に来合わせて白人たちはみな行商人ヒューゴーが乗ってきた汽船で立ち去ることになった。ヒューゴーはジーンにも一緒に避難するよう勧めたが彼女は仲々きかなかった。皆が村から去った後でもう1人残った男がいた。狩を業とするガストン・ロジャースという気質の荒い白人だった。日がたつにつれてジーンはガストンに好感を持ったが生き物を平気で殺すことには賛成しかねた。ある日「稲妻」は餌食を求めて村へ下りてきた。この時、不思議にもこの半狼犬は、いつもの獰猛性にも似ず、偶然会ったコリー種の「ファイヤー・フライ」に親しみを見せ、やがて2匹は相連れ立ってどこかへ行ってしまった。このコリー種はジーンの仲良しだった。気候は不順となり、食糧も欠乏してきたので気丈なジーンもガストンと共にこの土地を立ち退く決心をした。毎年この季節になるとネナナの氷が破れ始める。破氷の壮観さを見物しておきたいと思ったジーンはネナナへ行くと言い出した。そこで苦しい雪中の旅を続けた後、2人は河の岸にたどりついた。2人は近道をとるために河を遡った。ところが思いがけなくも河面を張りつめた氷が破れアッという間に2人は急流にさらわれた。長途の旅に大切な犬やそりも失った。ガストンのそりがその頃、付近に滞在していたヒューゴー一行に発見され、直ちに救援の飛行機が使された。飛行機はガストンとジーンを見つけて1枚の紙片をまいた。その通信文は「程近く1軒の小屋がある」ことを告げた。一方「稲妻」と「ファイヤ・フライ」もその小屋にたどりついていた。やがてそこへセントバーナード種の「バック」を連れてヒューゴーがやってきた。この時、折悪しく雷雨が起こり、ためにヒューゴーはネナナへ帰ることが出来なくなった。ジーンを中に挟んだガストンとヒューゴーの間に怖ろしい争闘が始まった。ガストンが勝った。だがジーンはヒューゴーの許に駆けよった。それを見たガストンは諦めて立ち去った。半狼犬「稲妻」もまた小屋から出て行った。ジーンはガストンに去られた後で彼の愛を悟ることが出来た。ガストンの跡を追った彼女は嵐のために倒れた巨木の下敷になった「稲妻」の傷の手当をしているガストンを見た。これによって彼女はガストンの性質の優しさを知った。負傷した「稲妻」を助けながら2人は小屋に戻った。彼女を諦めたヒューゴーは2人と「稲妻」とを小屋に残し、愛犬「バック」をつれて淋しくネナナに帰って行った。

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作品データ

原題
Call of the Yukon
製作年
1938年
製作国
アメリカ
配給
日本映画貿易
初公開日
1938年
製作会社
リパブリック映画


[c]キネマ旬報社