M・スコセッシ監督、デ・ニーロ×ディカプリオ共演の新作映画、Appleが獲得!
『アイリッシュマン』(19)で9度目のアカデミー賞監督賞にノミネートされた現代アメリカ映画界を代表する巨匠マーティン・スコセッシ監督が、レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロとタッグを組む次回作『Killer of the Flower Moon』。その製作権を、Appleが獲得したと「Deadline」が報じた。
デイヴィッド・グランのノンフィクション小説を原作に、1920年のオクラホマ州で起きた先住民族のオサージ族を狙った殺人事件と、FBI設立へと繋がる“アメリカの闇”を描く本作。当初パラマウントが製作と配給の両方を務める予定だったが、製作費が2億ドルを超えると見られたことからパラマウントは製作から離脱。Netflixをはじめとした大手スタジオが獲得に名乗りをあげていた。
Appleにとっては、新型コロナウイルスの影響で劇場公開を見送りApple TV+でプレミア配信されることが先日報じられたトム・ハンクス主演の『Greyhound』につづく大きな契約であり、映画製作事業における最大規模の作品に。Appleオリジナル作品として製作され、パラマウント配給のもとで全世界で劇場公開される予定となっている。
そんななかスコセッシは、イギリスの「BBC Two」で28日に放送された「Lockdown Culture with Mary Beard」の最終回において、隔離生活中に自ら撮影した短編映画を発表。ニューヨークの自宅での隔離生活体験を基にした作品とのことで、同番組のホストを務めるメアリー・ビアードのコメントによればアルフレッド・ヒッチコック監督の『間違えられた男』(56)などの古典を通して現在の状況について考察するスコセッシの姿が見られるとか。
前作『アイリッシュマン』でもNetflixとタッグを組むなど、時代の流れを敏感にとらえてきたスコセッシ監督。Appleとの初タッグとなる次回作にも期待が高まるばかりだ。
文/久保田 和馬