新星・屋比久知奈の歌に夏木マリが感涙!
『モアナと伝説の海』(3月10日公開)のジョン・マスカー監督とロン・クレメンツ監督が来日し、日本語吹替版の声優を務めた屋比久知奈と夏木マリと共に2月9日に東京ミッドタウンホールで開催された来日記念イベントに参加。本作でデビューした屋比久は監督たちの前で劇中の主題歌「どこまでも~How Far I’ll Go~」を熱唱した。監督2人は歌声を絶賛し、夏木も思わず感涙した。
屋比久はディズニーのヒロイン史上最大のオーディションで選ばれた沖縄出身の大学4年生だ。「素晴らしい昨品に参加させていただき、本当に幸せ。家族とも泣いて抱き合って喜びました」と抜擢された時の喜びを口にした。
ディズニー声優初挑戦となった夏木は「最初に子どもの頃に観たのが『101匹わんちゃん』(61)。赤ちゃんに戻りつつあるいま、こんな素晴らしい作品に携わらせていただき、ハッピーでラッキーでした」とおちゃめに語った。
宮崎アニメに大いに影響を受けているという2人の監督は、『千と千尋の神隠し』(01)で湯婆婆の声優を務めた夏木と対面できて感激しきりだ。ジョン・マスカー監督は「大変光栄です」と頬を緩めた。「『千と千尋の神隠し』では素晴らしい演技で多くのインスピレーションを与えていただいたし、英語版のアニメーターたちも影響を受けています。声の演技はアニメーションを手がける上で大事なものです」。
さらに『ルパン三世 カリオストロの城』(79)や『風の谷のナウシカ』(84)、『となりのトトロ』(88)などの多くの作品を挙げ「宮崎アニメは自然と密接な関係を描いている。内容自体が魔法のように美しく詩的。とても強いヒロインも登場するし、今回は特に大きな影響を受けたと思う」と興奮しながら語った。
夏木は屋比久の歌唱後に「素晴らしい歌声で。すごく難しい歌だったので苦労したのを思い出しました」と涙を拭った。
ロン・クレメンツ監督は「本当にとても美しい歌を聴かせていただき、感動しました。誇りに思います」と感心すると、ジョン・マスカー監督も「この歌はアカデミー賞にノミネートされていますが、まさにオスカーに値するパフォーマンスだったと思います」と屋比久を称えた。
『モアナと伝説の海』は、海への憧れを持ちながらも、島にとどまり愛する人を守りたい葛藤するモアナが、自分の進むべき道を見つけていくという感動作。『リトル・マーメイド』(89)や『アラジン』(92)のジョン・マスカー監督とロン・クレメンツ監督がメガホンをとった。【取材・文/山崎伸子】