ゾンビモノでも全く違う!? 『デッド・ドント・ダイ』と『ウォーキング・デッド』を比べてみた!
鬼才ジム・ジャームッシュがビル・マーレイやアダム・ドライヴァーら常連の豪華キャストと共に撮り上げたゾンビ映画『デッド・ドント・ダイ』(以下『DDD』)と、ゾンビドラマの金字塔『ウォーキング・デッド』(以下『TWD』)のスピンオフ『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン4のDVD-BOXが同じ6月5日(金)に公開&発売!
まさに“ゾンビ祭り”に沸く1日となりそうだが、同じゾンビをテーマにしていても、両者は似て非なる作品。そこで『DDD』と『TWD』は何が同じで何が違うのか、2作品を面白おかしく比べてみた!
ゾンビの生態
本能のままに動く『TWD』に対し、物欲を露わにする『DDD』ゾンビ
『TWD』に登場するウォーカーと呼ばれるゾンビは、感情や記憶を失くし、肉を食らうためにさまようスタンダードな“生きる屍”。一方、ジャームッシュが描くゾンビはひと味もふた味も違う! 『DDD』では、カフェイン中毒だった者はコーヒーを、ワイン好きはシャルドネ(白ワイン)を、スマホにかじりついていた若者はWi-Fiを求めるなど、生前の生活スタイルや夢中だった物事をかなり引きずっている。しかもうめき声を上げるだけなのが定石のゾンビに「コ~ヒ~」「シャルドネ~」としゃべらせてしまうのだ。
ちなみに頭を切り落とすというゾンビの撃退法は2作品ともに共通。しかし、血や体液が飛び出すウォーカーに対し、『DDD』ではジャームッシュのこだわりにより、黒い塵が舞い消滅する最期になっている。
生存者
ゾンビ発生でもゆる~い『DDD』。『TWD』は生きるのに必死!
『DDD』の舞台となる田舎町センターヴィルを守るのは、クリフ(ビル・マーレイ)、ロニー(アダム・ドライバー)、ミンディ(クロエ・セヴィニー)の警官トリオ。彼らがダイナーで発見された死体を調査するところから物語が始まり、「(犯人は)たぶんゾンビかも…」と言い放ったロニーの予想がまさかの的中! ゾンビ発生となれば、大パニックになるかと思いきやクリフとロニーは決して慌てず、パトカーの中からボーっとゾンビを観察。その横でしょっちゅうヒステリーを起こすミンディとのギャップが笑える。
それに比べて『TWD』では、ウォーカーが出現すると主人公リック(アンドリュー・リンカーン)たちはソッコーで駆除。彼らにとって最大の脅威はウォーカーではなく、同じ人間であり、物資や食料を巡って容赦ない殺し合いが起こることも。人気キャラクターが見るも無残に殺されてしまるシーンはトラウマ級だ!
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『DDD』も『TWD』も日本刀はマストアイテム
ゾンビを倒すための武器は銃やナタなどがよく登場するが、2作品共にインパクト大なのが日本刀。『DDD』ではティルダ・スウィントンが演じるミステリアスな葬儀屋の女主人ゼルダが、ホワイトブロンドの長い髪を振り乱しながら、日本刀でゾンビを次々と切り倒していく。一方、『TWD』で日本刀と言えばミショーン(ダナイ・グリラ)。2匹のウォーカーに首輪をつなげてペットにしていた初登場時から衝撃度満点で、今ではリックと恋仲になり、シリーズ屈指の人気キャラクターに成長した。
スコットランド出身と語る謎多きゼルダと、先頭に立って仲間たちを引っ張るミショーン。物語の鍵を握るのはどちらも日本刀使いの女性キャラだ!
と、ここまで2作品を比べてきたが、ゾンビ映画の常識を覆すコミカルな『DDD』、人間の心の闇まで描くシリアスな『TWD』どちらもゾンビモノとしての魅力は十分! 6月5日(金)“ゾンビの日”はぜひ映画館、自宅で両作品を楽しんでみてはいかがだろうか。
文/編集部
6月5日(金)TOHOシネマズほか全国公開
配給:ロングライド
■『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド シーズン4』
レンタルDVD Vol.1~4リリース中
DVD-BOX(1万4800円+税)、レンタルDVD Vol.5~8 6月5日(金)発売&レンタル開始
発売・販売:KADOKAWA
『ウォーキング・デッド』公式サイト
https://twdu.jp/