82歳のリドリー・スコット監督が「エイリアン」シリーズの続編に意欲!
1979年に公開されたSF映画の傑作「エイリアン」シリーズについて、リドリー・スコットが監督として続編を制作する意思があることを明らかにした。
シガニー・ウィーバーが長年主演を務めた本シリーズは、リドリー・スコットがメガホンをとった1作目の公開を皮切りに、ジェームズ・キャメロンが監督を手掛けた『エイリアン2』(86)、デヴィッド・フィンチャー監督による『エイリアン3』(92)、ジャン=ピエール・ジュネ監督作『エイリアン4』(93)が公開されている。
現在制作が予定されている次回作は、スコット監督が手掛けたシリーズの前日譚『プロメテウス』(12)、『エイリアン:コヴェナント』(17)の続編。彼はそのコンセプトについて次のように言及している。「1作目を制作した時から思っていた。なぜこんなクリーチャーが誕生したのか、宇宙船の目的は何なのか?そして、卵を乗せた乗り物がなぜ旅をするのか。この宇宙船や、卵にはなんの意味があるのか。これは追求すべき問題だとずっと考えていた。“誰が、なぜ、なんのために?”。それが、次の映画で描かれるべきだ」
またスコット監督は、「『エイリアン』にはまだ描けるストーリーがたくさんある」と話す。「このシリーズは、身動きが取れない状況と言えるところまできていた。『エイリアン vs. プレデター』はバカげたアイデアだったと思っている。成功したかどうかはわからないが、とにかく幕を閉じた。その後、この作品を甦らせるのならば1からやり直さないいけないということになり、前日譚を制作することになった。それで『プロメテウス』を作ったんだ。興行的にはそう悪くはなかったけれど、エイリアンは登場しない。最後に赤ん坊が出てくるくらい」
「エイリアンのコンセプトは、“母なる自然”に根ざしている。昆虫の体内に卵を産むキクイムシからきているんだ。卵の形をしたものが、やがて新しい生き物の宿主になってしまう。恐ろしいけど、それだけといえばそれだけ。同じジョークがつまらなくなるように、ずっと繰り返せるものではない。先へ進むために、私たちは進化する方向性を探っている」と、シリーズを継続するには“刷新”が必要だと強調した。
1977年に監督デビューを果たし、今年11月には83歳を迎えるスコット監督。現在もベン・アフレック、マット・デイモン、アダム・ドライバーが共演する『ザ・ラスト・デュエル(原題)』や、SFドラマ「レイズド・バイ・ウルヴズ(原題)」など多数の新作の制作を抱え、第一線で活躍中だ。
脚本家は明かされていないが、スコット監督の元には脚本の一部が届いたそうで、「脚本が送られてきたから読んでみたんだ。とても気に入ったよ」と話している。衰え知らずの監督が、新たな傑作を誕生させる日もそう遠くはなさそうだ。
文/編集部