ロマンポルノ出演の飛鳥凛「濡れ場を潔くできるか」試されたオーディション秘話
ホラー映画の名匠・中田秀夫監督がロマンポルノ製作に挑んだ『ホワイトリリー』の初日舞台挨拶が2月11日に新宿武蔵野館で開催され、飛鳥凛、山口香緒里、町井祥真、中田監督が登壇。初ヌードを披露した飛鳥がオーディション秘話を明かした。
傷ついた過去を慰め合うように寄り添い生きてきた二人の女・はるかと登紀子の、女同士の究極の愛を描く本作。
100人ほどのオーディションを経てヒロインの座を勝ち取った飛鳥は、「絶対に出たいという気持ちがあった」と告白。「控え室で『誰々さんは帰ってください』と言われる“脱落形式”だったので、すごく不安だった。下着で、濡れ場を潔くできるかどうかというお芝居のオーディションもあった。必死で受けた」と話し、受かった際には「本当にうれしかった。撮影までに覚悟を決めて臨もうと思いました」と喜びとともに、覚悟を決めたと言う。
本作では神社での濡れ場もあるが、昔はそういった撮影地に内緒でやることもあったとか。しかし今は「法的遵守が重要な時代。神社に黙ってやることはできない」と中田監督。
今回は神社のOKを取り付けた上、さらには神社のふもとの住民にも許可をとったそう。中田監督は「(プロデューサーが)村の長老3人くらいに説明に上がった。ロマンポルノがいかに芸術的に、日本映画界の一角を占めてきたか熱弁してもらった」と言い、その熱意を受け取って撮影を承諾してくれた長老から「熱意はわかったけれど、ここに書いてある“駅弁”って何ですか」と聞かれたことを明かして、会場の笑いを誘っていた。
「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」のトリを飾ることとなった中田監督だが、「(プロジェクトの)5本でチーム1本だと思っている。こうして支持されてすごくうれしく思っています」と感無量の面持ち。「水面下に潜っていたロマンポルノが飛び立とうとしている。これからもお力添えしていただければ」と今後のロマンポルノの展開にも期待を寄せていた。【取材・文/成田おり枝】