北米で、映画館復活の“希望の光”『TENET テネット』が公開!気になる評価は?

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北米で、映画館復活の“希望の光”『TENET テネット』が公開!気になる評価は?

ついに北米2810館でそのベールを脱いだクリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』(9月18日日本公開)。当初7月17日の全米公開を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響で3月中旬から休館状態となった映画館の再開目処が立たなかったことから2度にわたり公開延期に。一時は劇場公開そのものが危ぶまれる声もあがっていただけに、こうして無事に公開を迎えたことをまずは喜びたい。

『TENET テネット』が全米公開!気になる評価と興行成績は…
『TENET テネット』が全米公開!気になる評価と興行成績は…[c] 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

さて、もちろんこの週末の興行収入ランキングでは堂々1位に輝いた本作の初日から3日間の興行収入は2020万ドル。過去のノーラン作品とは置かれている境遇があまりにも違いすぎるので比較はできないが、先週の同ランキングで1位だった『The New Mutants』が2412館で700万ドルの売り上げだったことを踏まえると、映画館復活の“希望の光”となると期待されていた本作は、その役目をたしかに果たしているといえるだろう。ちなみに公開初週に2000万ドル超の興収を記録したのは、3月に公開された『2分の1の魔法』(公開中)以来、ちょうど半年ぶりとなる。

批評は伸び悩むものの、ノーラン作品らしい息の長いヒットが狙えるかも…
批評は伸び悩むものの、ノーラン作品らしい息の長いヒットが狙えるかも…写真:SPLASH/アフロ

ノーラン作品の興行的な特徴としては、週を重ねても下落率が低く、息の長いヒットを記録することにある。その点では、当面の間(少なくとも10月4日に『ワンダーウーマン1984』が公開されるまでは)同規模のブロックバスター作品が公開されないことはプラスに働くことだろう。ひとつだけネックがあるとすれば、批評集積サイト「ロッテン・トマト」での本作への肯定的な評価が批評家からは74%、観客からは79%。前者は『インターステラー』(14)の72%に次ぐ、後者は『インソムニア』(02)の77%に次ぐ、ノーラン作品では珍しい低評価ということ。いずれにしても今後の推移に注視しておく必要がありそうだ。

『TENET テネット』は9月18日(金)日本公開!
『TENET テネット』は9月18日(金)日本公開![c] 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

また、アメリカ国外での海外興収はすでに1億2600万ドルを突破。イギリス、ドイツ、フランスといった主要国では危なげなくV2を果たしている一方で、全米と同じく4日に封切られた中国では、公開3週目にして3億ドルを突破するほどのメガヒットを記録している『The Eight Hundred』の勢いに及ばず、まさかの2位スタート。はたして18日公開の日本ではどのようなスタートを切るのだろうか。

文/久保田和馬

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