『ブラック・ウィドウ』、スピルバーグ最新作などディズニー作品が北米公開延期に
11月6日(金)に日米同日公開を控えていたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『ブラック・ウィドウ』をはじめ、今後公開を控えている複数の作品の、全米での公開延期とスケジュール変更をディズニーが発表したと、「Variety」など全米各メディアが報じている。
新型コロナウイルスの影響で主要市場であるニューヨークとロサンゼルスの映画館が再開できていない現状と、あらゆる大作映画の先陣を切って公開された『TENET テネット』の興行収入が伸び悩んでいることが大きな要因となっているようだ。
『TENET テネット』の公開以降、幾度となくスケジュールの見直しが噂されてきた『ブラック・ウィドウ』は2021年5月7日(金)全米公開に変更へ。当初は2020年5月1日に日米同日公開予定だったことを踏まえると、約1年の延期となる。
また、その影響は後に続くMCU作品にも波及しており、2021年2月12日(金)公開予定だった『Eternals』は2021年11月5日(金)に。『Shang Chi and the Legend of the Ten Rings』は2021年5月7日から2021年7月9日(金)へと、両者の公開順が入れ替わる事態に。
ほかにもケネス・ブラナー監督の『ナイル殺人事件』が2020年10月23日(金)から2021年12月18日(金)に、スティーヴン・スピルバーグ監督の『West Side Story』は2020年12月18日から1年延期の2021年12月10日(金)へ。ベン・アフレックとアナ・デ・アルマス共演の『Deep Water』は2020年11月13日(金)から2021年8月13日(金)へ。リドリー・スコット監督の『The Last Duel』は2020年12月25日(金)から2021年10月15日(金)へ延期になるなど、これから本格化の兆しを見せるはずだったアカデミー賞戦線にも大きな影響をもたらしそうだ。
一方、ピクサー最新作『ソウルフル・ワールド』は予定通り11月20日(金)に全米公開される見込みとなっているが、今後『ムーラン』と同様にディズニープラスでプレミアムアクセスによる配信が検討されているとの噂も。また先日公開延期が発表された『キングスマン:ファースト・エージェント』は2週間前倒しの2021年2月12日(金)全米公開に。続報に注視しながら、一日も早い北米興行の復活を願いたい。
文/久保田 和馬