小栗旬と星野源、『罪の声』の共演で愛を告白「とっても好きになりました」
塩田武士の同名小説を、小栗旬、星野源の共演で映画化した『罪の声』(10月30日公開)の完成報告会が、9月29日に東京国際フォーラムで開催。小栗、星野、土井裕泰監督、原作者の塩田武士が登壇した。主演の小栗は「やっと公開できることをうれしく思います。過去の事件を扱っていますが、いまを生きている僕たちにものすごく刺さるものなんじゃないかなと」と手応えを口にした。
原作の「罪の声」は、日本中を震撼させた未解決事件をモチーフに、綿密な取材と着想を織り混ぜて描いた話題作。2016年「週刊文春」ミステリーベスト10で第1位を獲得し、第7回山田風太郎賞も受賞した。小栗は、未解決事件の真相を追う主人公の新聞記者、阿久津英士役を、星野は、幼少時の自分の声が事件に使われた曽根俊也役を演じる。
小栗は、「僕はオファーをいただいた時点で、曽根俊也役を星野源さんで考えていると聞いて、ぴったりだなと思いました」と語った。「それで、原作を読ませていただいて、この作品に参加しない手はないなと思うくらい、原作の持つエネルギーと、本当にこういうことが起きていたんじゃないかと思えるくらいの緻密なストーリーで感動しました」。
星野も同じく、小栗がすでにキャスティング予定だったことを聞いていたそうだ。「あらすじだけ聞いて、鳥肌が止まらなくて。それから原作を読ませていただいて、小栗くんがこの役をやるのがフレッシュな感じがしました。人間味あふれる普通のおじさんなので(笑)。どちらかというと挫折を経験して、人の気持ちをちゃんと見れる人ですが、ぱっと見は、くたびれてるおじさん役を早く観たいなと思いました」。
小栗も「はい。普通のおじさんです。この撮影の時は、ちょこっとお腹も乗っかってるって感じでした」と笑いながらうなずく。
2人はテレビドラマ「コウノドリ」で共演しているが、映画での顔合わせは初となった。プライベートでは何度か食事の場に居合わせたそうだ。小栗は「僕は普通に星野源さんの音楽を聴かせてもらっていたので、ちょっとしたファン心理みたいな感じで、ただただ喜んでました。今回、撮影で、新しい星野さんを知っていけて、いまでは2人で食事に行ける関係になれてうれしかったなと」と喜んだ。
星野は「飲み屋やご飯の場でご一緒することはあったけど、(小栗が)しらふで話をすることがなかったんです」と言って小栗をいじったあとで、「今回の撮影では、役に丁寧に向かっていて、現場にそっといるタイプだとわかって。僕もそうで、2人でぼそぼそと話をしてましたが、小栗くんを思い切り好きになりました」と言うと、小栗も「僕もとっても好きになりました」と相思相愛ぶりを見せつけた。
土井監督も「本当に役にぴったりだなと。そんな2人のシーンを撮りたいなと思いました」とキャスティングに太鼓判を押した。また、原作者の塩田は、完成した映画について「試写室で観終わったあと、うちのめされた雰囲気が忘れられないです。映像に圧倒されまして。個人的にも、待ちに待った重厚な社会派作品が誕生したと胸が熱くなりました」と激賞した。
このイベントは、YouTube東宝Movieチャンネル、東宝公式LINEアカウントにて、本日21:00より動画配信される。
取材・文/山崎伸子