タイカ・ワイティティが太鼓判!「マンダロリアン」に受け継がれた「スター・ウォーズ」の“深いテーマ”とは
第1作の全米公開から43年が経ったいまでも全世界で熱狂的に愛されつづける「スター・ウォーズ」初の実写ドラマシリーズ「マンダロリアン」。そのシーズン2が、10月30日(金)からディズニー公式動画配信サービスDisney+(ディズニープラス)で配信スタート。それに先がけ、本シリーズでドロイドIG-11の声を務めシーズン1の第8話では自らメガホンをとったタイカ・ワイティティが「スター・ウォーズ」サーガの魅力を語るコメントを独占入手した。
全世界で大ヒットを記録した実写版『ライオン・キング』(19)のジョン・ファブローが脚本と製作総指揮を務めた本作は、『エピソード6/ジェダイの帰還』(83)の5年後の世界を舞台に、孤高の賞金稼ぎであり殺し屋でもあるマンダロリアンと、フォースの力を秘めた孤児“ザ・チャイルド”の危険な冒険を描きだす。
これまで守られつづけてきたシリーズの世界観とスピリットを受け継いだシーズン1は、「スター・ウォーズ」ファンのみならず多くの批評家からも大絶賛を集めている。
ニュージーランドの映画界からハリウッドに進出したワイティティは、マーベル・シネマティック・ユニバース作品『マイティ・ソー バトルロイヤル』(17)を手掛け、その後サーチライト作品『ジョジョ・ラビット』(19)で第92回アカデミー賞脚色賞を受賞。監督、脚本家はもちろん、俳優としても幅広い才能を発揮している。
「ジョン・ファブローからオファーを受けて、本当にびっくりしたんだ。『スター・ウォーズ』は誰もが観ていると思うが、僕はシリーズを製作順に観てきた世代さ。とにかく二つ返事で仕事を受けたよ。昔からのファンだから、本当にすばらしい経験だった」と、この「マンダロリアン」に携われたことの喜びを熱弁するワイティティ。
そんな彼が「スター・ウォーズ」サーガに魅了されたきっかけとなったのは、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(80)のとあるシーンだという。
「『帝国の逆襲』のなかで、ルークとヨーダが沼から船を引き揚げるシーンがある。ルークは引き揚げるのに失敗するけど、ヨーダはそれを軽々と持ち上げてしまうんだ。それを見たルークが『信じられない』と言うと、ヨーダは『だから失敗する』と言う。このシーンにとてもシビれたんだ。精神性が高く、真理をついていて、いま観てもすごく深いテーマだと思う」。
サーガ全体に流れるテーマ性の深さは「マンダロリアン」でもしっかりと踏襲されており、ワイティティはいちファンとして「ユーモアもありシリアスでもある。まさに『スター・ウォーズ』の正史にふさわしい作品」と太鼓判を押す。
一方でファブローは、シリーズへの愛情を本作に注ぎ込んだワイティティについて「タイカは常にユーモアの機会を見つけ、自分のスタイルを取り入れている。そしてなにより『スター・ウォーズ』を愛するファンでもある。彼にはとても感謝しているんだ」と述べた。
今年5月4日の“フォースの日”に、2025年に公開予定の新たな「スター・ウォーズ」長編映画の監督に就任したことが明らかになったワイティティ。
シリーズへの熱烈な愛情を持つ彼が、ジョージ・ルーカスから受け継いだテーマ性をどのように作品に反映させてくれるのか期待するとともに、まずは「マンダロリアン」で「スター・ウォーズ」の新たな歴史を目撃してほしい!
文/久保田 和馬