石崎ひゅーいの歌に心震える…『アンダードッグ』主題歌「Flowers」映画版MV公開
森山未來、北村匠海、勝地涼の出演で『百円の恋』(14)の武正晴監督が再びボクシングを題材に描いた人間ドラマ『アンダードッグ』(11月27日前編・後編同日公開)。このたび新たな本編映像も収められた、石崎ひゅーいの書き下ろし主題歌「Flowers」の映画版ミュージックビデオが解禁された。
一度掴みかけたチャンピオンの道からはずれるもリングに立ち続けるどん底ボクサーの末永晃(森山)と、才能を期待されながらも過去に秘密を抱える若きボクサーの大村龍太(北村)、大物俳優の二世タレントでバラエティ番組の企画でボクシングをすることとなった芸人ボクサーの宮木瞬(勝地)、"かませ犬(=アンダードッグ)"になり果てた三人が人生の再起をかけて戦う本作。武監督をはじめ、原作と脚本を足立紳が手掛けるなど『百円の恋』の製作陣が再集結している。
そして今回、“普通だったら映画の主人公になり得ない、世間の誰にも相手にされない奴が、クライマックスにリングの上で光を浴びるストーリーを作りたい”という武監督の想いを受けて、抜擢されたのが「Flowers」を書き下ろした石崎。解禁された映画版のミュージックビデオでは、不格好ながらも懸命に咲こうともがく三人の姿と、彼らの心の叫びを代弁するかのような歌詞が映しだされ、彼らの背中を押すような石崎の力強い歌声が胸に響く。
森山も「 “ハードボイルド”や“滅びの美学”が成立しない、いまの時代だからこその地に足の着いたリアルな物語。負け犬、かませ犬と呼ばれながらも、いつかはこの世界から抜けだそうと思うものの、負け続ける。そんな生き方を選ばざるを得なかった人たちが、自分は負け犬であると認め、受け入れることで新たな人生を始める。ボクシングのように重心を下に置いた、心に響く映画だと思います」と本作の魅力を語っている。
はたしてどん底に堕ちた男たちは主題歌のように再びリングの上で咲き誇ることができるのか?森山、北村、勝地の全身全霊をかけた熱演、不屈のルーザーたちの魂の叫びをぜひ劇場で見届けてほしい。
文/富塚沙羅