実写映画に展覧会、海外ドラマ化も！『約束のネバーランド』ムーブメントまとめ

2020年6月まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、テレビアニメ化もされた人気コミックを原作とする実写映画『約束のネバーランド』(公開中)。浜辺美波と北川景子の共演も話題になっている本作だが、実写映画以外にも展覧会やテレビアニメ2期などさらなる盛り上がりを見せている。それら「約束のネバーランド」関連の動きをまとめてみた。

物語の舞台となるのは、幸せに満ちた楽園のような孤児院、グレイス＝フィールドハウス。そこで暮らすエマ、レイ、ノーマンの3人は、孤児たちの母親代わりであるイザベラのもと、里親に引き取られる日を待ちわびていた。そんなある日、里親が見つかり孤児院をあとにするコニーに忘れ物を届けるため、エマとノーマンは決して近づいてはいけないと言われていた“門”へと向かう。そこで彼らが目にしたのは、無残にも命を奪われ“食料”として出荷されていくコニーの姿だった。

浜辺美波&北川景子が共演する実写映画版

実写映画で、天真爛漫で誰よりもまっすぐな性格の主人公エマを演じるのは、目覚ましい活躍を続ける若手実力派の浜辺美波。現実主義でクールな少年レイ役に『万引き家族』(18)の城桧吏、理性的でリーダー格の少年ノーマン役には「仮面ライダージオウ」で注目を浴びた次世代スター、板垣李光人がキャスティングされている。さらに、孤児たちから“ママ”と呼ばれ慕われるイザベラを、北川景子が慈愛に満ちた表情を浮かべながらも怪しい雰囲気を漂わせて演じるほか、イザベラの補佐役を務めるクローネ役で出演する渡辺直美の喜怒哀楽を全面に押しだした迫力ある怪演も見逃せない。

監督を務めるのは、ドラマ「義母と娘のブルース」や『記憶屋 あなたを忘れない』(20)など数多くのヒューマンドラマを手掛けてきた平川雄一朗。『僕だけがいない街』(16)でもタッグを組んだ脚本家、後藤法子とのタッグで、ママと子どもたちによる手に汗握るサスペンスが繰り広げられる人間ドラマとして本作を作り上げている。ヨーロッパのお屋敷を思わせる美しいハウスの撮影場所に選ばれたのは、国指定重要文化財にもなっている福島県の天鏡閣(※外観のみ)。本作を象徴するもう一つの要素で、ハウスの周囲を取り囲む森には、長野県の入笠高原牧場がロケ地として使用された。

作品の世界観を体感できる展覧会も開催！

現在、2021年1月11日(月・祝)まで六本木ヒルズ展望台の東京シティビュースカイギャラリーにて、本作初の展覧会「連載完結記念　約束のネバーランド展」が開催中。その内容は、作品の世界に存分に浸れる空間の中で、数々の名シーンの原画や創作の裏側に迫る資料などを展示し、衝撃の第1話から感動の最終回までの軌跡を辿るというもの。エントランスエリアにはコミックス全巻分の表紙イラストが勢ぞろいし、さまよい生きる2人の鬼の静謐さを演出した「ソンジュとムジカ」や、お祭りのような楽しい雰囲気の「ゴールディ･ポンド」など劇中のエピソードをイメージしたエリアをいくつも設置。さらに、本展のために特別に描き下ろされたエピソード「Dreams Come True」も閲覧できる。東京で終了後、3月17日(水)～4月5日(月)には大阪の大丸ミュージアムでも実施予定となっている。

テレビアニメ第2期もスタート！

2019年1～3月にかけてフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送されたテレビアニメ第1期の続編が、2021年1月7日(木)の深夜25時25分より放送開始に。前作でハウスからの脱出に成功したエマやレイら15人の子どもたち。偽りの楽園を捨てたエマたちは、美しくも過酷な外の世界で見たことのない動物や植物、迫りくる鬼たちと対峙することに。謎の存在“ミネルヴァ”からのメッセージ、ノーマンが遺したペンに導かれ、ハウスに残した“家族”を迎えに行くという約束を果たそうとする。

マシ・オカのプロデュースで海外ドラマ化も始動！

日本国内だけにとどまらず、海外でのドラマ化プロジェクトも始動。製作陣には、『スパイダーマン：スパイダーバース』(18)を手がけアカデミー賞受賞歴を持つロドニー・ロスマンや、ドラマ「HEROES」出演などマルチに活躍し、ハリウッド版『デスノート』のプロデューサーも務めたマシ・オカが発表されている。制作会社は、これまで多くのヒットドラマを生みだしてきたFox21、配信はAmazon Prime Videoにて行われる予定だ。

連載完結後もまだまだ楽しみが尽きない「約束のネバーランド」。公開中＆開催中の実写映画や展覧会などで、それぞれの描かれ方を確かめてみてはいかがだろうか？

文/サンクレイオ翼