『ジョゼと虎と魚たち』舞台挨拶で中川大志、見取り図のM-1健闘称える「めちゃくちゃ笑いました」
芥川賞作家の田辺聖子による青春恋愛小説を劇場アニメ化した『ジョゼと虎と魚たち』の公開記念舞台挨拶が12月26日に丸の内ピカデリーで開催され、主演の中川大志とゲスト声優を務めたお笑いコンビの見取り図(盛山晋太郎、リリー)、タムラコータロー監督が登壇。中川が「M-1お疲れ様でした」と口火を切り、「感動しましたし、めちゃくちゃ笑いました」と「M-1グランプリ2020」決勝戦でファイナリストとなった見取り図を称えた。
2003年には実写映画化されて話題を呼ぶなど、名作としていまなお根強い人気を誇る同作。幼いころから自分の世界を生きるジョゼ(声:清原果耶)と夢を追いかける大学生の恒夫(声:中川)が、ぶつかり合いながらも心の距離を縮めていく姿を描く。コロナ禍とあって観客は声援を送ることができず、中川は「前はもうちょっと歓声があった。シーンとしていて、自分ももう潮時かな」とお茶目にコメント。盛山が「こういうご時世ですから!」と突っ込むなど、舞台挨拶の冒頭から息のあった様子を見せていた。
12月10日に行われた本作の大ヒット祈願イベントでは、中川と見取り図が1日限りのトリオを結成し、リモート漫才に挑戦していた。それだけに「M-1グランプリ2020」当日は、テレビの前で見取り図を「すっごい応援していた」という中川。「自分も見取り図かのような、それくらいの気持ちで見させていただいた」と明かす。「ありがとうございます!」と声を弾ませた見取り図の2人だが、盛山は「少女漫画から飛びだしてきたような人。タキシード仮面かと思った」、リリーも「目があったら、男でも赤くなる」と中川の男前ぶりに惚れ惚れとしていた。
見取り図は、ゲスト声優として本作に参加した。盛山は「中川さんの上司の店長役。すごく重要な役をやらせていただいた」と感激しきり。一方のリリーは「僕は一言なんですが、20テイクくらいやらせていただいた。監督からすごくありがたい言葉をいただいて。『もう少しうまくできませんか』と」と直球のダメだしがあったそうで、これには会場からもクスクスと笑いが上がっていた。
またこの日は、自分の夢のために頑張る主人公にちなみ、今年夢中になったことを発表することに。盛山は「漫才」とキッパリ。リリーは「声優」とのフリップを掲げ、「監督、よろしくお願いします。大志くんと声優のライバル関係としてやっていこうかなと思います」と意気込み、中川も大笑い。タムラ監督が「原作の田辺聖子さんは、ずっと大阪を舞台に小説を書いている。大阪を舞台にした作品に、大阪の芸人を入れないのはつまらないと思った。盛山さんの声を聞いて、いけそうだなという感じで選ばせていただきました。リリーさんはおまけかな…」と正直に明かすひと幕もあり、リリーは「監督が言うと、オフィシャルになっちゃうんで!」と肩を落としていた。
取材・文/成田 おり枝