ゾンビ映画NG女子が『新感染半島 ファイナル・ステージ』を観てみた!
今月1日、2021年のスタートと共に公開された韓国映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』(公開中)。大ヒットした前作から引き続きヨン・サンホ監督がメガホンを取り、人間を凶暴化させる謎のウイルスに支配された世界を描くゾンビパニックアクションだ。そんな本作を、ホラーやゾンビ映画はNGで普段は絶対観ないという編集部の20代女子が「新年だし新しいことに挑戦してみよう!」という思いから恐る恐る観に行ってみた。
劇場には20~30代と思われる若めの人たちが多く、意外にも半分くらいは女性だった。怖いのでなるべく後ろの席を取り、ドキドキしながら初のゾンビ映画鑑賞がスタートした。
前置きとして、筆者はこれまで一度もゾンビ映画を観たことがない。前作『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)も未見だ。大ヒットしたドラマ「ウォーキング・デッド」もどんなにおもしろいからと薦められても受け入れたことはないし、TVゲーム「バイオハザード」も恐ろしくてプレイできない。とにかく怖いものやグロいものがムリなので、本作を映画館の大画面で観ることに大変ビビりまくっていた。大丈夫なのだろうか…。
ゾンビは怖い。でもちょっとかわいい
冒頭から恐れていたゾンビが姿を現した!やっぱり怖いし気持ち悪い。そしてさっきまで普通の人間だった人たちがゾンビに襲われ、あっという間にゾンビ化していく様子にとてつもない恐怖を覚えた。なんでゾンビってみんなこう気持ち悪いのだろう。たまにはイケメンのゾンビとかが出てきてもいいのではないか…。そんなことを考えながら観ていると、どうやらこのゾンビたちは暗闇で目が見えないらしく、光や音に反応して獲物をねらうことがわかった。
ストーリー上では、主人公で元軍人のジョンソク(カン・ドンウォン)がある任務のためゾンビであふれる半島に潜入。戦いのなか、間一髪のところを謎の姉妹に助けられる。彼女たちは独自の方法で光と音を巧みに操り、ゾンビの注意を引いてジョンソクを救出するのだが、その戦法が見事でつい怖さを忘れて魅入ってしまった。そして彼女たちの策にはまり、一心不乱にキラキラした光りものを追いかけるゾンビたちがちょっとだけかわいい!ゾンビはムリだが、怖さのなかに時折ユーモアを感じさせる彼らに少しだけ愛しさを感じた。
ゾンビ映画のイメージを覆すアクションシーンに大興奮!
生き残るため、大人顔負けの運転技術でゾンビと渡り合う姉のジュニ。車をぶっ飛ばしながら襲い来るゾンビたちを次々となぎ倒し、華麗なハンドルさばきで大量のゾンビたちを回避するカーチェイスがめちゃくちゃかっこいい!「ん?ゾンビ映画を観ていたはずでは…」と錯乱するほどだ。息もつかせぬカーアクションに目を奪われ、スピーディな展開にゾンビ映画のイメージが大きく変わった。ゾンビものにこんな戦い方があったのか!アクションが好きな人にも絶対におすすめしたい。
また、ゾンビといえばのろのろと動く鈍いイメージがあったのだが、本作のゾンビたちはえげつないほど足が速い!普通の人間のように、というかもはや陸上選手並のスピードで追いかけてくるゾンビたちは迫力満点。そんなゾンビと死闘を繰り広げるジョンソクたちの、手に汗握る接近戦も必見だ。