井上真央、『大コメ騒動』舞台挨拶で緊急事態宣言下の願い。映画・娯楽が「一筋の光になれれば」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
井上真央、『大コメ騒動』舞台挨拶で緊急事態宣言下の願い。映画・娯楽が「一筋の光になれれば」

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井上真央、『大コメ騒動』舞台挨拶で緊急事態宣言下の願い。映画・娯楽が「一筋の光になれれば」

井上真央の主演最新映画『大コメ騒動』の公開御礼イベントが1月9日にスペースFS汐留で開催され、井上をはじめ、室井滋、鈴木砂羽、本木克英監督が登壇。当初は観客を迎えての舞台挨拶を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて無観客でのイベントを実施することとなり、あらゆる試練に直面した本木監督はかなり落ち込み気味の様子。井上が「負けんまい!ですよ」と映画の舞台である富山の言葉を使って、監督を励ました。

『大コメ騒動』の公開御礼イベントが開催された
『大コメ騒動』の公開御礼イベントが開催された

本作は約100年前に富山で起きた、日本初の女性による市民運動といわれる「米騒動」をベースとする痛快エンターテインメント作品。「舞台挨拶が中止になってしまい、楽しみにしていた方もいると思います。私もとても残念です」と口火を切った井上。この日の模様は1月9日の20時より映画公式YouTubeで配信されるとあって、「このような場を設けていただけましたし、思いがけずYouTubeデビューすることができたので、今日は今日で楽しんでいけたら」と前を向いていた。

室井は「北陸はものすごい雪。これもまた劇場に来てくださいと言うのははばかられる状況」と苦しい胸の内を語り、「試練のうえに、また試練が続くという時期を迎えております。103年前の米騒動を描く本作も、試練に打ち勝って頑張っていく映画。現代人にとっても参考になるのではと思っています」とアピール。鈴木は「映画を公開するのは本当はすごく大変なこと。井上真央ちゃんとLINEで『公開できるかな』という話もしていた。こうやって皆様の前で上映できて本当によかった」と喜びを口にしていた。

落ち込みモードだったのが本木監督で「一昨年前に撮影を終えて、仕上げの段階で1回目の緊急事態宣言が発令された。緊急事態宣言の発令と、記録的豪雪寒波に見舞われると言うタイミングで公開」。さらに「映画や演劇も中止になって、一体どうなるんだろうという気持ちにもなる」と肩を落としながらも、「舞台挨拶は中止にさせていただいたんですが、井上真央さんがこういう時期だからこそ、あえてメッセージを伝えたいとおっしゃってくれた」と井上に感謝。「映画館は感染対策も万全。換気も行き届いております。『映画館は開いております!』とお伝えしたい。この時期に新作を出すということが重要じゃないかなと思う」と力を込めた。

トークイベントで可憐な笑顔を見せた
トークイベントで可憐な笑顔を見せた

庶民の底力を描く映画だが、井上は「時代を引っ張っていくリーダーやヒーローがいると思うんですが、やっぱり大変なときに、名もない人、庶民の“頑張ろう”という力が社会を大きく変えていった。この時代に勇気や元気を与えられる作品になった」と現在の苦境と本作を照らし合わせて話した。「大変な状況が続くと、出口のないトンネルにいるような気分になることもあると思う。映画や娯楽が、そこに差す一筋の光になるといいなと思っていますし、そう信じて私も頑張っていきたい」との希望を胸に、「安全、健康第一で。とはいえ、頑張りすぎず。この作品の“おかか”たちのように、たまには愚痴ったりして。日頃のストレスが我慢できなくなったら、この映画のことを思い出してもらえたら」と語りかけていた。

取材・文/成田おり枝

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