ゴールデン・グローブ賞アンバサダーに、スパイク・リー監督の子どもたちが選出!
ゴールデン・グローブ賞のアンバサダーといえば、毎年有名セレブの2世が務めることで注目されているが、米国での「Me Too」や「BLM」のムーブメント、そして、女性初、しかも黒人女性初の副大統領が誕生する今年、ゴールデン・グローブ賞史上初となる黒人(アフリカ系アメリカ人)のセレブ2世姉弟が抜擢された。
ゴールデン・グローブ賞は毎年1月初旬に行われるが、コロナ禍により、2月28日に開催されることとなった第78回ゴールデン・グローブ賞でアンバサダーを務めるのは『マルコムX』(92)などで知られ、アフリカ系アメリカ人が社会で直面する差別構造や偏見を正面から取り上げる作品を発表し続けてきた、スパイク・リー監督の娘サッチェル(26)と息子のジャクソン(23)。
ハリウッド外国人映画記者協会が明らかにしたもので、過去には白人、例えばピアース・ブロスナンの息子たちがアンバサダーを務めているが、有色人種のセレブの兄弟姉妹2人が選ばれるのも、黒人男性が選ばれるのも史上初となる。
リー監督は、クリント・イーストウッド監督作『父親たちの星条旗』(06)、『硫黄島からの手紙』(06)について、黒人俳優が出演していないことを指摘し、イーストウッドがそれに反論したことで激しい舌戦を繰り広げるに至ったり(後にスティーヴン・スピルバーグ監督が立ち会い和解)、2015年にアカデミー賞名誉賞を受賞した際には、俳優部門候補者の20人全員が、2年連続で白人のみとなったことを理由に、2016年2月に開催されるアカデミー賞授賞式には出席しない旨を表明。映画会社に対し、オスカーを狙えるような役柄にマイノリティーの役者が配役されない責任を非難するなど、自作品のみならず、映画業界を批判し、マイノリティーの活躍の場を呼びかけ続けてきた。
娘のサッチェルは、「アンバサダーを務めることで、父親のレガシーを引き継げることを誇りに思う」と語っている。
文/JUNKO