奥田瑛二、“息子”柄本佑との共演で張り切り過ぎて「NG連発」柄本に見守られタジタジ

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奥田瑛二、“息子”柄本佑との共演で張り切り過ぎて「NG連発」柄本に見守られタジタジ

在宅医療のスペシャリストである長尾和宏のベストセラーを映画化した『痛くない死に方』の初日舞台挨拶が2月20日にシネスイッチ銀座で開催され、柄本佑、宇崎竜童、奥田瑛二、長尾和宏、高橋伴明監督が登壇。義理の息子である柄本と共演した奥田が、「もし俺が下手なことをしたらなめられる」と気負った結果、「NGを連発した」と告白。会場の笑いを誘った。

【写真を見る】宇崎竜童も登壇『痛くない死に方』舞台挨拶の様子
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本作は、日々仕事に追われ、家庭崩壊の危機に陥っている在宅医の河田仁(柄本)が、大病院でなく在宅医だからこそできる医療を模索して、人と向き合うことを実践していく成長物語。司会は、フリーアナウンサーの笠井信輔が務めた。柄本は「高橋伴明監督の大ファン。監督の作品に出るのが夢でした。しかも主役という立場で出させていただけて、自分としてはとても幸せな一本です」と感無量の面持ち。奥田と宇崎に挟まれ「なんかいま、すごい方々の間にいるなと思っています」と笑顔を見せていた。

柄本が演じる河田の先輩役に扮したのは、柄本の妻、安藤サクラの父親である奥田瑛二。奥田は「隣にいるのが義理の息子でございます」と紹介。「伴明監督だから、二つ返事で『はいはいやるやる』と思い、ホン(台本)が届きましてパッと見たら、“主役、柄本佑”と(書いてある)。おいおい、ちょっと待て待てと。困ったなと。伴明監督だけでも、信頼関係を獲得するのに大変なプレッシャーがあるのに、柄本佑。もし俺が下手なことをしたら、なめられるなと思った」とオファーを受けた当初の心境を「二重苦」と振り返り、「それを克服するためにホンを読み込んだ。あまりにも読み過ぎちゃって、NG連発でした」と明かした。

長ゼリフの後に「生きることは食べること」という言葉を放つシーンがあるといい、「前にも難しいセリフがバーッとある。そこにポンと収まらなきゃいけないのに、『食べることは生きること』と失敗した。ナーバスにならないで、2回、3回、4回、5回とやった。伴明監督が『大丈夫か?』と言うから、『うるせえな、このやろう』と思った。正面を見たら、佑が心配そうな顔で見ていました」と苦笑い。

「気負ってはいけないなと思った。その日のビールはすごいまずかった」と続けると、柄本は「本当に頑張れ、頑張れと思いながら…」と見守っていたことを語り、奥田もタジタジ。柄本は「その長ゼリフの間に、僕が質問をしたりする。この一言は失敗できないぞと。ここまでうまくいって俺がNGを出してはいけないと、俺は俺ですごく緊張していました」と楽しそうに共演シーンを述懐していた。

取材・文/成田おり枝

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