のん初の劇場長編監督&主演作『Ribbon』公開へ!『シン・ゴジラ』樋口真嗣監督が特撮を担当
『私をくいとめて』(20)の女優のんが監督、主演、脚本を務める『Ribbon』が2021年に公開されることが決定。同作の場面写真が解禁されるとともに、特撮を『シン・ウルトラマン』(初夏公開)が控える樋口真嗣監督が手掛けたことがわかった。
のんの初の劇場長編作品となる本作。コロナ禍によって発表の場を失った美大生が葛藤の末にアイデンティティを取り戻す青春ストーリーで、のんが主人公である美大生の“いつか”に扮している。コロナ禍の2020年。いつか(のん)が通う美術大学でもその影響は例外なく、卒業制作展が中止となった。いろいろな感情が渦巻き何も手につかなくなったいつかは家族と衝突し、普段は冷静な親友の平井もイライラを募らせる。しかし絵を描くきっかけをくれた田中と再会し、平井と本音でぶつかりあうことで、いつかは未来をこじ開けられるのは自分自身であることに気づく。
本作は、多くの卒業式がなくなり青春を奪われていく学生たちの悲しみを目の当たりにしたのんが、“世の中の擦りきれた思いを少しでもすくい上げたい”という思いで企画したもの。脚本も手掛け、監督としてはYouTube Original「おちをつけなんせ」(19)に続き2作目となる。自身もイベントの中止を余儀なくされたのんは、「自分の悔しさにも共鳴して膨れ上がって、この無念をなんとか晴らしたいと、脚本を書き進めていきました」と、その想いを語っている。
解禁された場面写真では、晴れやかと無気力という両極端な主人公の様子と監督としての顔を覗かせるのんの姿が切り取られ、興味を引く。また特撮チームとして樋口監督、尾上克郎という『シン・ゴジラ』(16)の豪華特撮コンビが参加し、のん発案による主人公の様々な感情の流れをカラフルなリボンで表現する“リボンアートによる感情表現”を実現。その映像にも期待がかかる。
鬱屈とした現状を痛快に打破していく“再生”の物語である『Ribbon』。のんと主人公のパワーに期待したい。