50年間封印されていた、幻のフェスがよみがえる！『サマー・オブ・ソウル』公開日が決定

サンダンス映画祭のオープニング作品として上映され、ドキュメンタリー部門審査員大賞と観客賞をW受賞した『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』が、8月27日(金)に公開されることが発表となった。

1969年、ウッドストック・フェスティバルと同じ夏に、ニューヨークで約30万人を集めたもう一つの大規模フェスがあった。それは、若きスティーヴィー・ワンダーやＢ.Ｂ.キング、ゴスペルの女王マヘリア・ジャクソンとメイヴィス・ステイプルズ、当時人気絶頂のスライ&ザ・ファミリー・ストーンなど、全米ビルボードチャートを席巻していたブラック・ミュージックのスターが集結した幻の音楽フェス“ハーレム・カルチュラル・フェスティバル”。しかし、その存在は50年間封印されていたのだった…。

このフェスティバルの全貌をパワフルなドキュメンタリー映画として蘇らせたのが、4度のグラミー賞を制した「ザ・ルーツ」のドラマー/DJ、アミール“クエストラブ”トンプソンだ。初監督作でありながら見事な編集と演出力を披露し、サンダンス映画祭で高い評価を得たクエストラブは、至高のライブパフォーマンスの数々と、生きたアメリカ現代史ともいえる貴重な記録映像を織り込み、誇りと希望に満ちあふれたメッセージを観る者に投げかける。

今回到着した場面写真は、伝説のアーティストたちによる50年前のパフォーマンスの様子が切り取られているほか、会場に詰めかける観客たちの姿や、カラフルでエネルギッシュなフェス会場全体の様子が分かるものとなっており、躍動感あふれる彼らの表情からは当時の熱気が伝わってくるよう。さらにパフォーマンスのみならず、当時のファッション、カルチャーを垣間見ることができる貴重なものとなっている。

政治、文化、ファッション、生き方…すべてが変わった激動の時代に、音楽が人々の心を動かし、一つにした様子を歴史に刻みこんだ本作。自由や尊厳、生きる喜びが映しだされるその様には、誰もが心を奪われずにはいられないだろう。

文/編集部