『映画大好きポンポさん』をフィルムで!失われつつある文化を応援するクラウドファンディングが始動

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『映画大好きポンポさん』をフィルムで!失われつつある文化を応援するクラウドファンディングが始動

pixiv上で94万ビューを突破した杉谷庄吾【人間プラモ】の同名コミックをアニメーション映画化した『映画大好きポンポさん』(公開中)。映画を愛する青年と映画に愛された敏腕プロデューサーが映画制作に人生をかけるという映画愛に満ちあふれた本作を、このたびフィルムへリデザインして上映する企画がクラウドファンディングサイト「MAKUAKE」にて始動した。

映画制作に没頭する登場人物たちを描く、映画愛にあふれた『映画大好きポンポさん』
映画制作に没頭する登場人物たちを描く、映画愛にあふれた『映画大好きポンポさん』[c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

これは先日立川シネマシティにて開催された『タクシードライバー』(76)の極上音響上映につづく、「ポンポさんプロデュース企画」の第2弾。昨今デジタル化が進んだ映画業界で、圧倒的に出番が減ってしまったフィルム。クリストファー・ノーランやクエンティン・タランティーノといった一部の映像作家が後世にその魅力を伝えるようと積極的に自作の制作に取り入れているものの、扱える技術者が減ったことやデジタルよりもコストがかかるため需要は低下。さらにフィルム製造を行なっていた富士フィルムが映画用カラーフィルムから撤退するなど、その文化が本格的に失われようとしている。

それでもフィルムでしか味わえない「映画らしさ」を求める声は、製作者のみならず観客からも根強くある。そうしたなかで「フィルム独特の仕上がりをもっと多くの方に知ってもらいたい」「スクリーンで映画を観ることの魅力を広い世代に届けたい」という本作の製作者たちの熱い想いによって、今回のプロジェクトが動きだすことに。


【写真を見る】ノーランやタランティーノも魅了する“映画らしさ”。『ポンポさん』はフィルムでどう生まれ変わる?
【写真を見る】ノーランやタランティーノも魅了する“映画らしさ”。『ポンポさん』はフィルムでどう生まれ変わる?[c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

本作の製作を担った株式会社CLAPの主導のもとで本作に「フィルムへの焼き付け」を施し、過去の名画と同様の風合いにリデザイン。かつての技術者たちが集い失われかけた「フィルム化の工程」を再現し、その模様を詳細レポート。そしてこの活動を支援してくれたサポーターには、ここだけでしか手に入らないオリジナルポスターがプレゼントされるほか、作品スタッフらと共に完成したフィルム版を鑑賞できる限定上映会にも招待されるというのがプロジェクトの概要だ。

作成されたフィルムは日本全国を旅し、現在もフィルム上映が可能な場所でかけられるよう働きかけもおこなわれていくとのこと。『映画大好きポンポさん』を観て、映画の魅力に心打たれた方は是非とも参加してみてはいかがだろうか。本プロジェクトの詳細、各コースやリターンなどについては「『映画大好きポンポさん』をフィルム上映したい!」プロジェクトページを確認してほしい。

詳しくは「MAKUAKE」のプロジェクトページをチェック!
詳しくは「MAKUAKE」のプロジェクトページをチェック![c]2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/映画大好きポンポさん製作委員会

文/久保田 和馬

●「『映画大好きポンポさん』をフィルム上映したい!」プロジェクトページ
https://www.makuake.com/project/pompo-the-cinephile/
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