『ゲット・アウト』のプロデューサーが放つ衝撃の逆説スリラー『アンテベラム』今秋公開決定

第90回アカデミー賞脚本賞を受賞した『ゲット・アウト』(17)や『アス』(19)のプロデューサー、ショーン・マッキトリックが新たに放つパラドックス・スリラー『アンテベラム』が今秋に公開されることが決定。あわせてポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。

公私共に順風満帆の日々を送っていた社会学者で人気作家のヴェロニカ。その輝きに満ちた日常は突如崩壊し、究極の矛盾をはらんだ悪夢へと反転していく。一方、アメリカ南部のプランテーションで囚われの身となり重労働を強いられているエデンは、ある悲劇をきっかけに奴隷仲間とともに脱走計画を実行するが…。

本作で恐怖のパラドックスから脱出を図るヴェロニカとエデンを一人で演じ分けるのは、『ムーンライト』(16)や『ドリーム』(16)で全米賞レースを沸かせグラミー賞候補の常連シンガーでもあるジャネール・モネイ。また人種差別問題などに関する公共広告やドキュメンタリーを製作してきた新進気鋭の監督ユニット、ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツが脚本も手がけ、巨大大国アメリカが抱える人種や政治の分断というテーマを大胆にフィーチャー。スリラージャンルの常識をも破壊する問題作を完成させた。

このたび解禁されたポスタービジュアルには、不安げな表情のジャネール・モネイの顔が写しだされ、「この悪夢は、本物」というコピーと共に血が滴る不気味な蝶に口をふさがれたデザインが不気味さを増幅させる。また場面写真には、何かにおびえるヴェロニカの口を押さえようと背後から何者かの手が忍び寄る様子が捉えられている。果たして彼女たちを脅かす者の正体は？待ち受ける衝撃の“真実”をぜひ劇場で確かめてみてほしい。

文/富塚沙羅