見つけたら幸運が?いたずら好きな子ども妖怪・座敷童子【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第26回:いたずら好きな子ども妖怪・座敷童子
今回紹介する座敷童子は、岩手県を中心にした東北地方の家屋に出没するという子どもの妖怪。一般的には現れた家をお金持ちにしてくれると言われており、逆に出て行かれると貧乏になってしまうことから、守り神のような位置付けとして親しまれる妖怪である。その一方で、家や地域によっては気味の悪い存在と考えられていることもあり、その背景には、かつて日本で行われていた「間引き」の風習によって、家の土間に埋められた赤子の祟りという説が。東北以外にも北海道から沖縄、ひいては韓国の済州島にも類似した妖怪伝説が伝えられている。
本作では日本の妖怪たちの仲間として登場。綺麗に揃った黒髪に、赤い着物姿で年格好はケイと同じぐらいか。物語の序盤、妖怪の世界に迷い込んで失神してしまったケイを見て、猩猩が本当に“破風なき家の子”なのかと訝しげな表情を見せた際、ぬらりひょんが取り出した社会科の38点の答案を見て呆れた表情を浮かべ、なにやら方言でつぶやく。その後も慌てふためくケイをしらっとした表情で一瞥。いたずら好きと言われているが、結構ドライな性格なのかもしれない。
有名な妖怪からあまり見たことがない妖怪まで、古今東西さまざまな妖怪が集結した『妖怪大戦争 ガーディアンズ』。座敷童子をこのほかのシーンでも見つけたら、幸運が訪れるかも…?
文/久保田 和馬