首を長くして待っていた!?ちょっぴり怖い定番妖怪・ろくろ首【妖怪大図鑑】
勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。
第27回:ちょっぴり怖い定番妖怪・ろくろ首
今回紹介するろくろ首は、江戸時代から様々な怪談集や随筆などに登場してきた、かなりポピュラーな妖怪。全国各地に出没し、一般的には長い首が特徴の女性である場合が多いが、男性のろくろ首の話も存在する。寝ている間に首が伸びてしまうことが多いらしく、首が伸びる以外は特に悪さはしない。しかし首が身体から分離して空に浮くタイプは人を襲うとか…。映画『妖怪百物語』(68)にも登場するなど怪談話の定番となっており、『学校の怪談2』(96)のようにコミカルに描写されることも。
本作では日本の妖怪たちの仲間として登場。遊女の格好をしているのは一般的な言い伝え通り。“破風なき家の子”が現れるのを首を長くして待っていたのか、次から次へと現れる妖怪たちに慌てふためくケイの前ににょろにょろと出現。顔と身体が離れているせいか、若干コントロールが利かない様子でケイを捕まえると、子どもをあやすような仕草を見せる。しかしケイに一蹴り食らわされてしまう…。
それ以外にも首をしまった状態でも登場しているので、パッと見はろくろ首だと気付かないかも!?『妖怪大戦争 ガーディアンズ』にはほかにも定番の妖怪たちがいっぱい出てくるので、片時も目が離せない!
文/久保田 和馬