『シャン・チー』が熱い!細谷佳正ら声優陣や金メダリストたちが語る、自分にとってのヒーローとは?

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『シャン・チー』が熱い!細谷佳正ら声優陣や金メダリストたちが語る、自分にとってのヒーローとは?

マーベル・スタジオ最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(9月3日公開)の公開1週間前を記念し、一夜限りのスペシャルイベント“日本版声優トーク・イベント”が、8月26日にオンラインで開催された。第一部では、主人公のシャン・チー役の細谷佳正、シャン・チーの妹シャーリン役の内田真礼、シャン・チーの親友ケイティ役のニケライ ファラナーゼたち声優陣が登壇。第二部では、特別ゲストとして、2021年アジア・オセアニア柔道選手権優勝、東京2020オリンピック金メダルのウルフ アロン選手(柔道)も参加し、熱いトークを繰り広げた。

第一部では、細谷たち3人が映画についてクロストーク。マーベルの新しいヒーローとなるシャン・チー役のシム・リウについて細谷は「とっても軽やかで知的な印象です。観れば観るほど魅力的に見える俳優さん。お芝居が一つの感情に留まることなくパッパッと切り替わり、いろんな表情を見られるんです」とその魅力を語った。

また「あなたにとってのヒーロー」というお題が与えられた3人。細谷は「常識を軽やかに壊していく人」とし、「僕がそうありたいなと」と言うと、内田は「受け止めてくれる人」と答え、「人生いろいろありますから」とコメント。ニケライは「両親」と答えたあと「ベタです」と苦笑い。

内田は「視聴者の皆さんや、作品を受け止めてくれる人という意味もあります。私たちは発信する側でもあるので、観て感じてくれるというのはとても大切な役割です」と持論を述べる。

細谷も「僕らはなにかを発信する側なので、受け手のことを考えるんです。こうやったら受け手の人は受け入れやすいかなとか、こういうのは見てて安心かなというのがなんとなくわかる。そこを外れると、いろんな意見が出るけど、“なし”という意見を受け入れすぎたら、新しいものは生まれていかないんじゃないかと。多少の批判があっても、いま認められなくても、何年後は違ってくるかもしれない。新しいことをやってる人はいろんな意味でヒーローだなと」とコメント。

【写真を見る】新たなマーベルのヒーロー、シム・リー演じるシャン・チー
【写真を見る】新たなマーベルのヒーロー、シム・リー演じるシャン・チー[c]Marvel Studios 2021

ニケライは「私は日本生まれ、日本育ちのイラン人で、両親ともイラン人なので、生き抜くために働いて私を健康に育ててくれた。これ以上の幸せはないです。こうしてイベントに出て、好きな仕事をさせてもらってるのが親孝行かと。毎日尊敬しかないです」と語ると、細谷たちも大いに心を揺さぶられた様子。

続いて第二部では、ウルフ アロン選手が登場。マーベルの大ファンだという彼は「ヒーロー1人1人に人間的な悩みがあり、そういうところも共感できる。僕も試合に向けてどうやったら試合に勝てるかと考えたり、ケガとかで悩んだりすることもたくさんあるので、そこと重ねてるのかもしれない」と思い入れを口にする。

さらにアロン選手は「柔道で減量があって、バイクをこぐ時、マーベルの映画やドラマを観て気持ちを高めますし、バイクをこぐのはきついけど、観ているとバイクをこいでることを忘れられる」とのこと。ニケライも「モチベーションになって、減量が頑張れるのならめちゃくちゃいいですね」とうなずく。

内田も「音楽もかっこいいから、ぴったりかなと。BGMにサウンドトラックもいいですね」と言うと、アロン選手も「『アベンジャーズ』とかの音楽に助けられてる部分もあります」と笑顔を見せた。


また、アロン選手にとってのヒーローとは?と尋ねられると「キャプテンアメリカです」と即答。「キャプテンは最初から強かったわけではなくて、最初はひょろひょろしてたけど、考え方がヒーローで、自己犠牲の塊です。ヒーローって、強さがどうこうじゃなく、考え方のなかにあると僕は思っていて。だから僕もこの人に少しでも近づけられたらと」と述懐。

シャン・チーと妹シャーリン、シャン・チーの親友ケイティ
シャン・チーと妹シャーリン、シャン・チーの親友ケイティ[c]Marvel Studios 2021

それを受け、内田も「キャップは心が美しいですから」と同意すると、アロン選手は「僕もマーベルに入りたいです」とコメント。

その後、2021年世界選手権優勝、東京2020オリンピック金メダルの堀米雄斗選手(スケートボード)と、2021年世界選手権2位、東京2020オリンピック金メダルの西矢椛選手(スケートボード)からも、本作に関するスペシャル動画メッセージが披露された。

堀米選手は、シャン・チーを見て感動したそうで「新しいヒーローとしてどんどん世界を変えていってほしい。自分もスケートボードって、アメリカでは知られてるけど、日本ではそうではなく、オリンピックがあったから知られたと思うし、もっと世界の人たちにスケボーの良さを伝え、世界のスケボーのレベルを上げられるように自分も頑張っていきたい」と向上心を見せる。

また、自分にとってのヒーローについては「心の強さ」と答え「自分がどうしたいか、自分がやりたいことがちゃんと見えていれば、自分との勝負になっていくので、自分に勝てていければと」と高い志を口にした。

西矢選手はマーベルのヒーローについて「『キャプテン・マーベル』が好きです。空を飛べるから」と語り、自分にとってのヒーローについては「困っている人を助けて笑顔にすることだと思います」と笑顔で答えてくれた。

テン・リングスを使い、死闘を繰り広げていく
テン・リングスを使い、死闘を繰り広げていく[c]Marvel Studios 2021

細谷は、堀米選手のコメントに対して「これまでなかったものを新しく作っていくというのは、自分の『常識を壊していく人』と似てるかなと。新しい感覚や価値観を認めさせたいということなので」と共感した様子。

内田は西矢選手のコメントについて「人を笑顔にしたいという言葉は、私たちも笑顔になってくれる人がいるから活動できてるなと思う瞬間がすごく多いので共感しました」と同意した。

最後に細谷が「声優が発表になった時、非常に好意的な意見をたくさんいただいて、改めてうれしさをかみしめました。みなさんの期待に応えられるようなおもしろい映画になっていると思いますので、ぜひご覧いただけたら、うれしく思います」と力強くイベントを締めくくった。

取材・文/山崎伸子

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