林遣都、初共演の小松菜奈から「ケント・デリカット」と呼ばれて苦笑。『恋する寄生虫』舞台挨拶
新鋭作家の同名小説を、林遣都と小松菜奈のW主演で映画化した『恋する寄生虫』(11月12日公開)の完成披露試写会が9月29日に新宿バルト9で開催され、林、小松、柿本ケンサク監督が舞台挨拶に登壇。本作で初共演となった林と小松が互いの印象を語ったなかで、小松が林を「ケント・デリカット」というあだ名で呼んでいたと明かし、会場の笑いを誘った。
林は小松について「お会いする前はクールなイメージを持っていたけど、とても接しやすかったです。とにかく周りの人に愛される方で、撮影中を思い出すと、いつもスタッフと談笑してるイメージです。お芝居に関してもなんの遠慮もなくいろんな相談をしながら関係性を築けてとても心強かったです」と語った。
小松は「うれしいです」と笑顔を見せたあと、林について「どうやって距離を縮めるかと考えた時、あだ名をつけようとなって。『ケント・デリカット』と呼んだら、林さんから『別人じゃん』となって(笑)。それからも負けずに呼んでいたら『それ、クセになってきた』と言ってもらえました」と言うと会場が爆笑。
林は笑いながら「野球をやってたころにそう呼ばれていたことがあって。でも、小松さんからずっとそう呼ばれ続けたんです」と苦笑した。
続けて小松は林について「すごく真面目な方なので、『この台詞をどう言えばいいか』と自分が戸惑った時も、全部話せる人だったので、遣都さんが家に持ち帰ってくださって『僕はこう思うんだよね』と考えてきてくださったりしました。本当にやさしいので、現場では救われました」と林に感謝した。
柿本監督は「ここまでの規模の映画を監督するのは初めてでした」と語り、林と小松にとても助けられたそうで「自分のキャリアとして圧倒的に足りない部分があるなとわかっちゃったので、2人を先生にしました。2人がいなかったらハチャメチャな現場になっていたけど、ペース配分を教えてもらえてすごく感謝してます」と礼を述べた。
本作はコロナ禍に入る前に撮影を終え、公開も延期になっていたが、小松はこのタイミングでの公開はとても良かったと感じているそうで「台本を読んだ時、“マスク越しのキス”とかって受け入れてもらえるのかなと、違和感を感じていたんですが、いま考えるとありえないことじゃないというか、この時代に、そういう作品を1つ残すことができて良かったです」とコメント。
林も「いま人と人との距離や物理的な距離が、心の面でも遠くなってしまいがちな世の中でも、人それぞれの世界があって、誰しも必ず、身近な幸せが散りばめられています。大切な人がいて、人じゃなくて動物でも自然でもいいんですが、そこに目を向けること、見失いがちなことに気づくことが大切なんじゃないかということを感じながらこの映画を観ていただけたら」と舞台挨拶を締めくくった。
取材・文/山崎伸子