草なぎ剛、ディズニープラスで配信の新作ドラマに意気込み「先生に怒られないように頑張りたい」
ウォルト・ディズニー・カンパニーが、アジア太平洋地域(APAC)でのメディアおよびパートナーに向けて、ディズニープラスで配信する様々なコンテンツのラインナップを発表するイベントが、10月14日に八芳園で開催。日本発のオリジナルコンテンツでは、松尾諭のエッセイをドラマ化した「拾われた男」から松尾、仲野太賀、伊藤沙莉、草なぎ剛らキャストや、柳楽優弥主演ドラマ「ガンニバル」から片山慎三監督、脚本家の大江崇允らが登壇した。
ディズニープラスは、ディズニー、マーベル、スター・ウォーズ、ピクサー、ナショナルジオグラフィックに、新しく「スター」というブランドが追加されることに。「スター」の提供地域では、ローカル作品のラインナップが強化されるほか、ディズニー・テレビジョン・スタジオ、FX、20世紀スタジオ、20thテレビジョン、タッチストーンなどのディズニーが誇る制作スタジオから、数多くの映画やシリーズが配信される。日本では10月27日(水)より追加され、コンテンツが大幅に拡充される。
「拾われた男」は、松尾の実話をベースにしたフィクションで描かれる夫婦愛のドラマ。主演を務める仲野は「まさか、自分にお話が来るとは」と恐縮し、松尾のモデルでもある主人公を演じることについて「松尾さんに怒られないように楽しく演じられたら」と語った。
松尾の恋人役を演じる伊藤は「松尾さんの奥さんの役なので、大役を任されたなと。夫婦愛が描かれている原作の世界観を壊さずに表現できたらなと」とコメント。続いて伊藤は「松尾先生から『君にやってほしい役がある』と直接オファーをいただいて」と言うと、松尾は「そんなえらそうなことは言ってない!先生って言わないで」と照れる。
また、主人公の兄役を演じる草なぎも「松尾先生から役をいただきました。本を読ませていただいてぐっとくるところがあったので、僕も松尾さんに怒られないように頑張りたいです」と発言し、松尾はタジタジに。
松尾は、自身のエッセイがドラマ化されることについて「正直なところ、浮かれています。これまで浮かれそうになるところを、ずっとがまんしてきましたが、今日も浮かれたい気持ちでいっぱいです。太賀くんはすごくすてきな俳優さんだと思うので、僕のことを意識せず、自由気ままにやっていただきたい」と仲野にエールを贈った。
「ガンニバル」は、村八分について描くサスペンス。主人公の阿川大悟役を演じる柳楽優弥は、ビデオメッセージで登場。柳楽は原作コミックを読んだ感想について「骨太なテーマでストーリーが進んでいき、キャラクターたちの個性も引き立っています」と絶賛し「原作の良さをしっかりと実写で表現していきたい」と語る。
また、ディズニープラスで配信されることについては「世界中のいろんな人たちに観てもらえる機会があるということで、この時代に生きられてラッキーだなと。すばらしい作品にしたいなという気持ちです」と意欲を見せた。
メガホンをとるのは、『岬の兄弟』(18)の片山慎三監督だが、演出について「物語が進むにつれて大悟のトラウマがどんどん明かされていきます。主人公以外にも、濃厚な人間ドラマが描かれてて、そこがすごくこのドラマの肝になるんじゃないかと。また、ディズニープラスのオリジナルコンテンツとして制作されるドラマなので、アクションやVFXなど、細かいところも、世界標準のクオリティが高いものにしなければいけないと思っています」と語った。
大江も「誰かが誰かを守りたいという感情がお互いにぶつかった時に、かなり悲劇になるなと。人を守るという感情をもっと掘り下げていきたい。どんどん転調していうような展開になると思うので、楽しみにしてほしい」とストーリーの見どころについて述べた。
そのほか、日本から配信されるコンテンツとして、「ブラック★ロックシューター」(12)のリブートアニメプロジェクト「ブラック★★ロックシューター DAWN FALL」、森見登美彦の小説をもとにアニメーション化した「四畳半タイムマシンブルース」に加え、アニプレックスによるスマートフォンゲームのアニメ化「ディズニー ツイステッドワンダーランド」、「日曜劇場」枠で放送され人気となった鈴木亮平主演のテレビドラマ「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」なども紹介された。
この新規プロジェクトでは、ドラマ、コメディ、ファンタジー、ロマンス、SF、クライムサスペンス、ホラーといった実写シリーズから、日本、韓国、インドネシア、グレーター・チャイナ、オーストラリアを含む複数のマーケットのバラエティ番組、ドキュメンタリーやアニメまでもがラインナップ。2023年までに50作を超えるAPACオリジナル作品に取り組んでいくそうだ。
取材・文/山崎伸子